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強面俳優が意外な面をみせるドラマ8選(2ページ目)

悪役やハードボイルドな刑事役を演じることが多い強面俳優。しかし顔のイメージと演じる役とにうまくギャップをつけると普通の俳優ではできない魅力がでてきます。強面俳優が意外な面をみせるドラマを集めてみました。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

竹内力『101回目のプロポーズ』

Vシネマ『ミナミの帝王』の竹内力。Vシネマ中心の俳優の中でも屈指の強面です。

デビュー作は角川映画で大林宣彦監督の『彼のオートバイ、彼女の島』に主演、併映の『キャバレー』で鹿賀丈史演じるヤクザの舎弟としてダブル出演。その後、大林監督の『野ゆき山ゆき海べゆき』、続いて『極道の妻たち』と二枚目と極道路線を交互に演じ、どっちにいくんだ状態。

純愛ドラマの名作、1991年の『101回目のプロポーズ』では薫(浅野温子)にプロポーズするバイオリニストを演じ、このあたりまでは二枚目路線もあり。その後、90年代中盤になると強面に専念(?)するようになりました。

 

片桐竜次『大都会PART III』

『相棒』の刑事部長や『おみやさん』の刑事課長など、警察の上役キャラでおなじみの片桐竜次。しかし若いころは東映の大部屋俳優を集めた「ピラニア軍団」の一員で悪役、それも極悪専門でした。わかりやすいのは石原プロ制作の刑事ドラマ『大都会』シリーズ。

第一作『大都会 闘いの日々』は倉本聰がメインライターの人間ドラマだったため出番なし。しかしアクション要素を高めた『大都会PARTII』では全52話中4話、『大都会PARTIII』では全49話中3話に犯人役として出演。

特に見応えあるのは『PARTIII』第一話「帰ってきた黒岩軍団」。切られ役日本一の福本清三とコンビを組み、東京のど真ん中でバズーカ砲をぶっ放すテロを実行。追われてもトラックの荷台からパトカーに砲撃するなど悪逆非道の限りをつくしていました。

 

渡哲也『浮浪雲』

その『大都会』シリーズと『西部警察』で強面刑事を演じていた渡哲也。しかし77年4月~78年3月放送の『大都会PARTII』と78年10月~79年9月放送の『PARTIII』の間にはまったく別の役をやっていました。それがジョージ秋山原作の『浮浪雲』。
いつも遊んでばかりで「おねえちゃん、あちきと遊ばない?」が口癖の女好き。実は剣の使い手だがそれをほとんどみせることない脱力さが魅力のドラマでした。

後にビートたけし主演で再ドラマ化されましたが、渡哲也のほうがギャップがあって似合っています。

ところで渡哲也、最近表舞台に出ないことから重病説もあり心配です。

 

今井雅之『お金がない!』

病気でお亡くなりになった今井雅之さんのイメージを変えたのが『お金がない!』の借金取り役。主人公・健太郎(織田裕二)と二人の弟に亡き親が残した借金の返済を、弟分役の高杉亘(こちらも強面)と迫ります。

最初はもろ強面だったけど、回を追う毎に二人の弟たちに情が移ってきて、だんだんやさしくなってきたのが可愛らしくて印象的でした。

ご冥福をお祈りします。

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