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簡単・減塩・美味!夏におすすめの調味料「煎り酒」(2ページ目)

ジメジメした雨、暑い夏。何も食べたくない気分になりがちな季節に、「煎り酒」を使ったお料理はいかがでしょうか? 「煎り酒」はしょうゆが高価だった江戸時代の調味料です。日本酒に梅干とかつお節を入れ、煮詰めて作ります。しょうゆの台頭と同時に忘れ去られた感のある「煎り酒」ですが、減塩対策にもなると再注目を集めています。

平井 千里

執筆者:平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養ガイド

「煎り酒」のつくり方

日本酒に梅干をつぶして入れ、煮立ったところへ鰹節を入れて煮詰めます

日本酒に梅干をつぶして入れ、煮立ったところへ鰹節を入れて煮詰めます

煎り酒は自宅で作ることが一般的。日本酒に梅干をつぶしていれ、煮立ったところへ鰹節を入れて半分くらいの量になるまで煮詰めます。冷めたらこれを濾します。日本酒はさほどよいものを使う必要はなく、梅干は昔風の塩辛いものを使うと美味しく仕上がります。

詳しいつくり方は「日本の伝統調味料 煎り酒」を参照して下さい。小一時間くらいでつくることができます。そんな時間がもったいないという場合、市販もされているようですので探してみてください。

また、深い味わいを求める場合、昆布を浸して30分~1晩寝かせた日本酒を使って作ることをオススメします。昆布と鰹節はどちらもうま味を持っていますが、昆布はグルタミン酸を多く含み、鰹節はイノシン酸を多く含んでいます。

うま味は単独で使うより、複数のうま味を組み合わせるとより深い味わいになります。(「うま味の相乗効果」といいます)特に、昆布のグルタミン酸はアミノ酸系、鰹節のイノシン酸は核酸系のうま味成分ですので、系統の違ううま味を重ねることで相乗効果が高くなります。

さらに、魚醤を入れる作り方もあります。魚醤を加える場合は濾した後に加えればよいでしょう。

「煎り酒」の使い方

煎り酒は、和食であればほとんどの料理に合います。特に鯛などの白身魚の刺身に合わせると絶品です。とはいえ、鯛の刺身だけではもったいないので、まずはテーブル醤油の代わりとして刺身に使う、やっこ豆腐に使うなどしてみるとよいでしょう。卵かけご飯に使っても美味しいです。

さらに慣れてきたら、煮魚や焼魚、煮物、おひたし、ドレッシングなどにも応用していくと、レシピの幅が広がるのではないでしょうか。煮魚や焼魚の下味をつけるときに使うと、梅の酸味で魚の臭みもとれて一石二鳥です。

忘れかけた「和」の調味料を再利用して、暑い夏を乗り切りましょう。

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