小学生でもわかるレベルにハードルを下げてみる
現在の日本国憲法は、終戦に伴い、GHQによって作られたことは小学校の授業でも習う。しかも現憲法の目的は、日本に再び戦争をさせないためのものであることも同じく習う。つまり現憲法の存在意義は「日本を二度と戦争に参加させないこと」であるのは小学生でも知っている事実である。
つまり道路交通法に喩えれば、現憲法は日本の戦争参加に対する「赤信号」の役割をしているというわけだ。
赤信号には「止まれ」の意味しかない
赤信号の意味は「止まれ」である。それ以外の意味はない。衆議院憲法審査会に招かれた学者が、安保法制を「憲法違反」と証言したのは、「赤信号には止まれという意味しかない」というのと同じである。現憲法という森を遠くから見れば、その目的は日本に再び戦争をさせないというGHQの意思そのものである。
森の中に入って細かな木を見ているうちに、自分がどこにいるのかわからなくなるが、一旦森を出て外から見れば、その森は戦争参加に対する「赤信号」であることがわかる。
いかに時の権力者といえど、赤信号を「進んでよい」と解釈するにはやはり無理があるだろう。
最も望ましいのは国民の審判を仰ぐこと
日本は法治国家であるのだから、権力によって法律の意味を変えてしまうのは望ましくない。真に必要と政府が考えるのであれば、解釈による改憲(解釈改憲)ではなく、正式な手順で「国民投票」を行い、堂々と「憲法改正」の審判を仰げばいい。
そのほうがはるかに政治の信用につながるはずだ。