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小学生でもわかる 安保法制は「合憲」か「違憲」か?(2ページ目)

集団的自衛権行使を可能とするためとして、安倍政権が成立を目指す安全法相関連法案安保法案が、国民の間で大議論を巻き起こしている。そんな中、衆議院憲法審査会において、与党自らが招いた憲法学者が安保法制を「憲法違反(=違憲)」と証言するなど矛盾も現れている。果たして安保法制は違憲か合憲か。小学生でも知っている基礎知識から考えてみる。

松井 政就

執筆者:松井 政就

社会ニュースガイド

小学生でもわかるレベルにハードルを下げてみる

現在の日本国憲法は、終戦に伴い、GHQによって作られたことは小学校の授業でも習う。しかも現憲法の目的は、日本に再び戦争をさせないためのものであることも同じく習う。

つまり現憲法の存在意義は「日本を二度と戦争に参加させないこと」であるのは小学生でも知っている事実である。

つまり道路交通法に喩えれば、現憲法は日本の戦争参加に対する「赤信号」の役割をしているというわけだ。


赤信号には「止まれ」の意味しかない

赤信号の意味は「止まれ」である。それ以外の意味はない。衆議院憲法審査会に招かれた学者が、安保法制を「憲法違反」と証言したのは、「赤信号には止まれという意味しかない」というのと同じである。

現憲法という森を遠くから見れば、その目的は日本に再び戦争をさせないというGHQの意思そのものである。

森の中に入って細かな木を見ているうちに、自分がどこにいるのかわからなくなるが、一旦森を出て外から見れば、その森は戦争参加に対する「赤信号」であることがわかる。

いかに時の権力者といえど、赤信号を「進んでよい」と解釈するにはやはり無理があるだろう。


最も望ましいのは国民の審判を仰ぐこと

日本は法治国家であるのだから、権力によって法律の意味を変えてしまうのは望ましくない。

真に必要と政府が考えるのであれば、解釈による改憲(解釈改憲)ではなく、正式な手順で「国民投票」を行い、堂々と「憲法改正」の審判を仰げばいい。

そのほうがはるかに政治の信用につながるはずだ。
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