あれこれ考えすぎず、手軽な定期預金でOK
夏のボーナス、どこに預ける?
しかし、同じ定期預金でも、銀行によって金利に予想外の開きがあります。特に、ネット専業銀行や地方銀行のインターネット支店では、都市銀行の10倍以上、中には18倍の金利を提示しているところもあるのです。
たかが定期預金、されど定期預金。普通預金とは違う口座で貯蓄をし、それが積み重なっていけば、いずれ大きな力となって返ってきます。あれこれ難しいことは考えずに、気になった銀行があればチェックして、ボーナスから定期預金に移し替えるようにしましょう。
しかし、金利の高い銀行には、高いなりのわけがあります。それは、預け入れ金額が100万円以上といった具合に、少々ハードルを高くしているところもあります。もしも、低金利の定期預金に預けていたなら、思い切って解約して、新規に預け直すのもいいでしょう。そこまでしたくない、と言う人は、少額でも預けられる銀行をチェックしましょう。
1万円、10万円、50万円、100万円。さてどこに預けますか?
まずは、都市銀行を見てみましょう。残念ながら、メガバンクでは、いわゆるボーナスキャペーンを今のところ実施していません。唯一、新生銀行が口座開設キャンペーンとして金利上乗せで年利0.5%を提示していますが、これは6カ月ものの定期預金。6カ月を過ぎると通常の金利になります。
ひと昔前までは、銀行のキャラクターグッズのプレゼントなどがあった都市銀行ですが、現在行われているキャンペーンのほとんどは、退職金の運用に関連するものや投資信託とセットの場合がほとんど。それでも都市銀行の定期預金なら、1円、1000円から預けられるので、当面使う予定がないお金なら、ボーナスを定期預金にしてしまうことで、使いすぎを防ぐことになります。中途解約しても、普通預金金利以下にはなりません。
次にネット銀行を見てみましょう。
都市銀行などの一般の銀行と違い、リアルな店舗を持たない、あったとしても最低限の店舗のみの銀行を取り上げました。
店舗がない、少ないためコストが抑えられ、その分、常に金利が高いのですが、以前のようにボーナス時期に限定したキャンペーンではなく、各銀行ともに独自色を強めたキャンペーンに変わってきています。もっとも金利が高いのが、大和ネクスト銀行で、年0.35%。新規口座開設(大和証券とのツインアカウント)の場合に適用されます。ただし、預入金額が300万円以上なので、かなりハードルが高くなっています。
身近なところではイオン銀行がネットバンキング限定で、年0.20%。預入金額も10万円以上なので、比較的利用しやすいのではないでしょうか。ボーナスキャンペーンの常連であった住信SBIネット銀行は、2015年6月5日現時点でもボーナスキャンペーンは実施していません。仕組み預金を使ったキャンペーンを実施していますが、利用するなら、よく内容を理解する必要があるでしょう。
地方銀行のインターネット支店に軍配が
なかなか金利の高いキャンペーンがないのが、現状ですが、そこで注目すべきなのが、地方銀行のインターネット支店。地域居住者ではなくとも、インターネット支店であれば全国から口座開設、預け入れが可能です。地方銀行のインターネット支店は、特にキャンペーンということではなく、常に高い金利を提示しています。地銀のなかでも、金利が高いところは、以下のとおりです。預入金額が1万円以上100万円まで、100万円限定など、預入金額に違いはありますが、1年ものの金利は、ネット銀行より、いずれも高くなっています。
ただし、預入期間は1年のみ、というところも多く、満期になるとその地銀のインターネット支店の通常金利が適用されることになります。満期後の資金の扱いについては、違いがあるので、預入前に確認しておきましょう。口座開設はネット、郵送でできますが、完了するまでに2週間以上はかかるので、気になった銀行があれば、早目に手続きをしておくといいでしょう。
また、利用できるATMは、コンビニATMやゆうちょ銀行のATMなど。近くに提携しているATMがあるかも事前に確認しておくと安心です。
今年の夏のボーナスは、3年連続で上昇といったニュースを耳にしますが、確実に貯蓄に回すことを忘れないようにしましょう。株価も好調ですが、くれぐれも、いきなり投資!と意気込むのではなく、地固めの貯蓄ができてから、と考えてくださいね。