従来のFM多重チューナーは非対応。対応チューナーが必要
では、どうすればクルマの中でVICS WIDEの情報を得られるのか。ビーコン受信機等は不要になり、FM多重VICSチューナーだけでいいのだが、残念ながら従来のカーナビのVICSチューナーでの受信は不可能だ。というのもVICS情報は文字情報、図形情報、地図情報ごとにサービス識別符号が付いていて、従来のVICSでは4、5、6番のサービス識別符号で提供していた。新しいVICS WIDEはそれに加えて、8と9番のサービス識別符号を使う。その増えた符号を認識できるチップを備えたVICSチューナーだけが、VICS WIDEのサービスを受けられるわけだ。
クラリオン、ケンウッド、パナソニックが対応
クラリオンのAVナビ2015年モデルのうち、廉価モデルのAVライトナビ2機種を除く5機種は、すべてVICS WIDEに対応している。製品の発表もVICS WIDEのサービスがスタートした4月23日に行い、VICS WIDE初対応をアピールしていた。それ以前に発売済みのモデルでも、VICS WIDEに対応している機種もある。まずケンウッド。今年発売の彩速ナビMDV-Z702W/Z702やMDV-X702W/X702、MDV-L502/W、MDV-L402、MDV-D502BTW/BT、MDV-D402BT、MDV-D302/ML、MDV-D202と、特定販路向けのモデルも含めて全13機種が本体ファームウェアのアップデートでVICS WIDEのサービスが受けられる。アップデートプログラムはサポート・サイトからダウンロード可能だ。
パナソニックが2014年に発売した美優ナビもVICS WIDEに対応している。対応機種はCN-RX01WD/D、CN-RS01WD/Dの4モデルだ。こちらも本体ソフトウェアのバージョンアップでの対応だが、配信は2015年夏頃の予定で詳細はまだ発表されていない。美優ナビのユーザーは、バージョンアップ情報を細かくチェックしておきたい。
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