泥道も突破できる走破性は、さすが英国王室御用達!
2007年のデビュー時に搭載されたエンジンは3.2Lの直6。これに組み合わされたのが日本メーカー・アイシン製の6速ATです。最廉価グレードのS以外は前席が電動パワーシートで、キセノンヘッドライト、リアのオーディオコントロール、タッチスクリーン式DVDカーナビなどを標準装備。さらに2010年10月からはラインナップからSが外れ、フルレザーシートのi6とi6 HSEとなりました
もちろんフルタイム4WD。ただし、オンロードでは前輪寄り、オフロードでは後輪への駆動を増やすなど、路面状況に応じて駆動力を適切に割り振ってくれます。
さらに、同社のディスカバリー3やレンジローバースポーツに搭載されていた「テレインレスポンス」も、ランドローバーより早く採用されています。
テレインレスポンスとは、エンジンとギア、サスペンション、横滑り防止装置のDSCなどを総合制御して路面状況に応じた車の状態を自動で作りあげるシステムのこと。
ドライバーは4つの走行モードから選ぶことができますが、そのモードとは(1)オンロードや軽いオフロード(2)草/砂利/雪など滑りやすい路面や、オフロード(3)泥/轍(4)砂地、というもの。
ディスカバリー3などはさらに岩場モードもありますが、フリーランダー2も最低地上高は210mmあるので、岩場も問題ありません。そもそも日本で岩場を走る体験なんて、できるところはそうはありませんけど。
というか、これだけの走行シーンを想定しているコンパクトSUVこそ、そうはありませんよね。
コンパクトSUVとはいえ、後席の中央席もしっかり左右と分離されているなど、5名が十分座れるスペースです。HSEやi6、i6 HSEは本革シートが標準装備。ラゲージは通常で755L、2列目を倒すと1670L。ラゲージのフロアはカーペットと防水仕様トレイのリバーシブルです
このようにオフロードでは「さすがはランドローバーだね」ですが、実は市街地や高速道路も快適であることも「さすがはランドローバーだね」なのです。
まず運転席に乗り込むと、レンジローバーやディスカバリー同様、床に対して座面が高いため、自然と背筋をスッと伸ばした姿勢になれる「コマンドポジション」になります。
これによって目線が高くなり、広いガラスエリアと相まって車両の四隅がつかみやすいんです。狭い道の多い日本の市街地でも運転しやすい理由の一つ。
さらに初代と比べてがっちりとしたボディは安全性が高いだけでなく、乗り心地にも寄与し、市街地でも高速道路でもスーッと気持ちよく走ってくれます。
かつロイヤルワラント(英国王室御用達の証)を頂くランドローバーの名に恥じない仕立てです。
見た目も、インテリアも、装備も上級車のディスカバリー譲り。メルセデス・ベンツの190Eが「小ベンツ」ならば、この車は「小ディスカバリー」と言えるでしょう。もちろん揶揄の意味ではなく、ディスカバリーを小さく作ったというか。決して「安いほうのディスカバリーではない」という意味で。
だてに4WD専業メーカーじゃない、流行でSUVを作ってるわけじゃない、英国王室がなぜ御用達にしているかよくわかる一台。道の狭い日本であまり注目されていなかったのが不思議なくらいです。
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
【関連リンク】
カーセンサーnet