男性ホルモンが多い男性は父親になりやすい
イクメンと男性ホルモンにどんな関係が?
胎児期には、男の子はママのお腹の中でテストステロンを大量に浴びることで、男の子としての特徴を獲得し、男の子として生まれてきます。思春期には、睾丸からテストステロンが大量に分泌されることで、筋骨が急速に発達し、男性らしいたくましい体になり、性器も肥大し、性的な欲求の高まりを感じたりします。思春期にテストステロンが大量に放出されることで脳の構造もより男としての特徴を強めるともいわれています。
さらに、テストステロンの豊富な男性は、前向きで、生気にあふれ、魅力的に見えるといわれています。女性を引きつけるフェロモンとも関係しており、テストステロンが多い男性はもてるというのが通説です。いわゆる肉食系の香りがプンプンするわけです。
また、テストステロンが分泌されると、攻撃性や破壊衝動、競争心、縄張り意識が増進されます。テストステロンが急激に増えると、興奮のあまり分別を失うということがあります。逆に、何らかの刺激によって興奮状態になると、テストステロンが分泌されます。敵からの攻撃に対して、攻撃性を高めたり、異性との接触で、性欲を高めたりという作用があるのでしょうね。
男ってヤツは、自分でもよく「オレってどうしてこうバカなんだろう?」と思うものですが、実はこのテストステロンに操られている存在といっても過言ではないのですね。
で、いよいよ本題なのですが、数年前、フィリピンの研究チームが、男性のテストステロン分泌の増減に関する興味深い研究結果を発表していました。約5年間に渡る研究でした。その内容と結果をざっとまとめてみましょう。
まず、研究開始時にテストステロンが豊富な男性は、その後父親になっている確率が高かったということ。これは当然でしょうね。テストステロンが多い男性は、モテるうえに、性欲も強いんですから。そこまでは今までもだいたいわかっていたことです。