日本の祭り/日本全国のおすすめお祭り

初めての祭り用品 選び方・買い方のコツ(3ページ目)

御神輿デビューする人が迷うのが、ダボシャツや股引・地下足袋などお祭り用品は何を用意すればいいかということ。あわてて買い物に行く前に、お祭り初心者が知っておきたい選び方や買い方のポイントをお伝えします。

山本 哲也

執筆者:山本 哲也

日本の祭りガイド

地下足袋

祭りや町会によっては「足袋+草鞋」や「足袋+雪駄」の組み合わせが用いられることもありますが、神輿の祭りのように激しく動き回る祭りの場合、地下足袋を用いることが圧倒的に多いです。

地下足袋の価格差は、底のクッションの差となって現れます。安いものは底が直にゴム底の薄いもの、高価なものは「エアー足袋」と呼ばれる、クッション性が高く、走り回っても疲れにくいものとなっています。神輿を担ぐ人なら3千円前後の靴底タイプ(簡易エアー)のものでも大丈夫ですが、だんじりのように1日中固い路盤を走り回る人は、エア足袋など、地下足袋に投資する価値があるでしょう。

買うときは、会のほうで色指定・長さの指定(コハゼ数)がないか、必ず確認をしましょう。私自身の失敗談で、何も考えずに黒の地下足袋を持参したら「うちは白なの」と言われ、無駄にしたこともあります。



半纏帯

神輿を担ぐ祭りでは、半纏用に細めの綿角帯を用いることが多いです。また、お好みで、帯結びが楽な巻帯を買ってもいいでしょう。角帯タイプの細いものだと千円前後から、幅広の本格的なもので5000円近くします。

余談ですが、男性なら写真のような幅広の角帯を、浴衣の帯にも流用できます。
半纏帯

半纏帯


神輿を担ぐ祭りでは、半纏用に細めの綿角帯を用いることが多いです。また、お好みで、帯結びが楽な巻帯・兵児帯を買ってもいいでしょう。角帯タイプの細いものだと千円前後から、幅広の本格的なものだと5000円~1万円します。

半纏とともに帯も貸与されることもありますが、自分で用意する場合、必要な帯の種類(角帯か巻帯か、色、細さなど)をあらかじめ祭り団体等に聞いて確認しておきましょう。

水に濡れると、帯の染料が着ている半纏に染み出す危険性があります。特に雨天や水掛神輿など、びしょ濡れになることが予想される祭りでは、染料が染み出す可能性の少ない帯を選びましょう。

上記写真の半纏帯は比較的水に強く、水掛け神輿も経験してきました。

 

手ぬぐい・鉢巻き

神輿では「手ぬぐい」を鉢巻として使うことが多いですが、あらかじめねじって結び上げてある鉢巻きを用いることもあります。

手ぬぐいにも、汎用の柄(写真1枚目)と祭り町会オリジナルのもの(写真2枚目)とがあります。汎用の柄は、祭り用品店・手ぬぐい専門店などに売っています。豆しぼりは汎用の半纏(祭り法被)についていることもあります。

豆しぼり

汎用の手ぬぐい(豆しぼり)


町会の手ぬぐい

町会の手ぬぐい



祭りによっては、手ぬぐいの色で町会や役職を表す場合もあり、そのため町会などから手ぬぐいを(貸して)もらえることもあります。もし自分で買うよう言われた場合は、必ず仕様の確認を。


祭り用結び上鉢巻
 

その他、便利グッズ

ちょっとした小物(財布・携帯電話・たばこなど)を入れておくのに、巾着やポシェットなどがあると便利です。腹掛けが使えない場合は特に重宝します。角帯で固定しておける場合は巾着を、帯なし・巻帯などの場合は、首掛けのポシェットを使います。

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水に濡れる祭りの注意

深川祭や佃祭のような「水掛け神輿」、浜降祭のように海へと入っていくお祭りなど、水でびしょ濡れになる祭りの場合、揃える用具にも注意が必要です。

  • 半纏帯や腹掛けやシャツ類など、染料が染み出す可能性の少ないものを選びましょう。一般的に濃い色のものや藍染めなどは要注意です。購入のさい、洗濯表示をチェックしたり、祭り用品店と相談したりしたうえで購入しましょう。
  • 携帯電話やカメラなど電子機器類は、防水仕様のものにするか防水ケースで守るようにしましょう。祭りの間は持参しないのが一番ではありますが。お財布も、防水ケースに入れて首からかけておいたほうが安全です。

どこで買えばいいか

お住まいの近くではなく、参加しようとしている祭りの近くにあるお店で買うといいでしょう。店員さんが祭り独特のローカルルールを熟知しているので、安心して購入できるはず。特に用品購入が初めての場合、足袋・鯉口シャツ・股引・腹掛けなど、試着が必要なものも多いので、通販ではなく可能なかぎり実店舗で買うことをおすすめします。

浅草・浜松・岸和田など、祭りが盛んな地には、常設の祭り用品専門店がいくつかあります。それ以外の地でも、祭りの時期になると呉服店・作業着専門店などの一角に臨時のお祭り用品コーナーが設けられることが多いです。

ただ、二度目以降で、寸法や仕様などが分かっている場合は、通販が安くて便利でしょう。

まとめ

こうして揃えたお祭り姿を、一例として写真でご紹介します。モデルは筆者です。

半纏・半纏帯:町会から貸与
鉢巻き(手ぬぐい):町会から支給
鯉口シャツ(半纏の袖口からちらっと見えている)
腹掛け(黒)
半股引(白)
白地下足袋
組み合わせ例

祭り衣裳の組み合わせ例


後ろには、黒の長股引・黒地下足袋の人や、白のダボシャツ・ダボズボン・白地下足袋の人も見えます。コーディネート例として、参考になれば幸いです。

最後に、大事なことなので何度でも言います。祭りや町会によって購入すべきものは異なります。必ず町会など祭りの運営側の人に聞いて確認してから買い物に行きましょう。

ぜひ、粋でかっこいい祭り姿を作りましょう。
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