皮膚・爪・髪の病気/円形脱毛症・薄毛

加齢による薄毛、市販薬はほんとに効果があるの?(2ページ目)

「年齢とともに、抜ける髪の量が増えてきている……」。今回は男性も女性も気になる、加齢による脱毛症の治療法をご紹介致します。ドラッグストアでも買えるような、多種多様の育毛剤は本当に効果があるのでしょうか?皮膚科のガイドラインにそれが載っていますよ。

蘇原 しのぶ

執筆者:蘇原 しのぶ

皮膚科医 / 美と健康ガイド

特に男性型脱毛症に効く治療法とは?

皮膚科ガイドラインで示されている、推奨度Aの治療法としては下記が挙げられます。

  1. 男性 : プロペシア(フィナステリド)内服、ミノキシジル外用
  2. 女性 : ミノキシジル外用

こちらは試験を行った結果、発毛効果があり、また副作用発現に関しても問題がないことが立証されているということです。

反対に、推奨度Dは下記の2つです。

  1. 男女とも : 人工植毛
  2. 女性 : プロペシア(フィナステリド)内服

これらは、どういった理由でDの評価がついてしまったのでしょうか?

  1. 人工植毛
    植毛には自分の髪の毛を植える「自家植毛」と、化学繊維で作られた毛を植える「人工植毛」の二種類があります。

    同じ植毛でも人工植毛は、多くの問題がありおススメできません。よく診察するのは、かぶれて皮膚が赤くなってしまったり、皮膚に菌がついて、膿が出てきてしまったりする患者さまです。何度も人工植毛を繰り返すことで頭が皮膚炎だらけになり、皮膚が変形して、デコボコしてしまった方を診ることもあります。

    ちなみに、自家植毛は推奨度Bにあたります。ガイドも、後頭部の髪の毛を頭頂部に植えて満足されている方を何人も見ています。
     
  2. 女性のプロペシア(フィナステリド)内服
    男性のプロペシア(フィナステリド)内服が、とても効果がある(推奨度A)ことを知った女性の患者さまに「女性がプロペシア飲んではダメなのですか?」とよく聞かれます。どうしてダメなのでしょうか?

    理由はふたつございます。

    ひとつは、実際の試験において女性の発毛には効果がないことがわかっていること。もうひとつは、女性が飲むと胎児の生殖器の発育に異常をきたす可能性があるためです。妊婦さんや授乳している女性、妊娠の可能性がある女性は絶対に飲んではいけません。

また、このガイドラインのおもしろいところは、日本では保険で認められていない治療もちゃんと掲載されているところです。ドラッグストアで売られている育毛剤についても挙げられています。

市販されている育毛剤の評価は?

早期の治療が大切です

早期の治療が大切です

下記の3つはガイドラインC1にあたり、「試してみてもいいかも」という治療法にあたります。

  • サクセスの育毛トニック(t-フラバノン)
  • 毛髪力ZZ(サイトプリン)
  • 毛髪力INNOVATE(ペンタデカン)

ガイドラインA(とても効果がある)の治療法に、「ミノキシジル外用」とありますが、市販で売っている育毛剤にもこれが含まれているものがあります。代表的なものは、「リアップ」シリーズです。

保険診療が適用されない薬もきちんと評価している、当ガイドラインは素晴らしいですね。また、これによって医者はエビデンスに基づいた同じ治療を全国で行うことができるようになりましたし、エビデンスがあるということは、効果を見込めるということです。最新のものをチェックして、確実な治療を行っていきたいですね。


■参考リンク
男性型脱毛症診療ガイドライン(2010 年版) ※PDF


  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます