「子供がいなければもっと仕事ができるのに…」の嘘
「誰のおかげで飯が食えていると思ってるんだ!」なんて言う父親は今時いないとは思いますが、それを言うなら「誰のおかげで仕事ができてると思ってるんだ!」って感じですよね。自分が仕事をして家族を養っているつもりかもしれませんが、父親だって家族から支えられて、いいコンディションで仕事ができていることを忘れてはいけません。私は自宅を仕事場にしているのですが、頻繁に子供が仕事部屋にやってきます。忙しいときはうっとうしくてしょうがなくて、「子供がいなければもっとはかどるのに…」と思ってしまう瞬間はあります。子供がいなくて思う存分仕事をしている友人を見て「うらやましいな」と思ってしまうこともあります。でも冷静に考えれば、「子供がいなければ自分はここまでがんばれていないかも…」とも思うのです。
「空気の抵抗がなければもっと早く飛べるのに…」と鳥が嘆くという寓話を聞いたことがある人は多いと思います。まさに、それです。
「子供がいなければ思う存分仕事ができるのになぁ」なんて言う人に限って、だいたい子供がいないときからサボりぐせのあったダメリーマンだったりするんじゃないかと思います。問題が生じても人のせいにするばかりで自分を変えようとしない人は、いつまでたっても進歩しないですからね。「男子校だったからカノジョができなかった」と言い訳する男性は、きっと共学に通っていてもカノジョができていなかっただろうと推測できるのと同じです(笑)。
「家族のために」ではなく「家族がいるから」に発想を転換
そもそも「家族のために自分が犠牲になってがんばる」みたいに思ってしまうと、背負っているものがますます重く感じられてしまうのではないかと思います。「家族のためにがんばる」と思ってしまうから、「誰のおかげで飯が食えていると思っているんだ」みたいな発想になってしまうのではないかと思います。でも、「家族がいるからがんばれる」と思えば会社に向かう足取りも少しは軽くなりませんかね…。「家族のおかげでがんばれて、そのおかげでいい仕事ができて、自分もハッピー! だから家族にもたくさん感謝したい」みたいな好循環が生まれるんじゃないかと思います。
よく仕事のシーンでは「おかげさまで」というセリフを使いますよね。「みなさんのおかげで自分はいい仕事ができています」という意味ですよね。家族にも「おかげさまで」の気持ちが必要だということです。
感謝のバランスをとれば、ワークライフバランスもついてくる
ワークライフバランスって、仕事時間と家族時間の量的・質的なバランスのようにとらえられがちですけれど、とどのつまり、仕事と家族それぞれに対する感謝の気持ちのバランスなんじゃないかと私は思います。仕事があるから家族が安心して暮らせる。そのことに感謝。同時に、家族がいるから良い仕事をしようと思う動機になる。そのことに感謝。仕事に対しては感謝の気持ちがあるのに、家族に対しての感謝の気持ちが薄いと仕事時間と家族時間のバランスも崩れていきます。逆に家族のことばかりを考えて、仕事をおろそかにすれば、生活は立ちゆかなくなります。
仕事と家族に対する感謝の気持ちのバランスが大切
仕事があることに感謝をし、家族がいてくれることに感謝をし、両方に感謝ができる人はそれだけでしあわせでしょう。どちらもイヤイヤやっている人は、気の毒ですね…。
あわせておすすめ:
・父親も仕事優先の価値観を根本から見直そう!
・父親の威厳ってなんだ?
・公園は大自然!「都会に自然がない」は親の思い込みだ