中年太りの入り口……30代からは食べ過ぎに注意!

ごはんを美味しく食べる男性のイメージ

年齢とともに変化する身体。30歳を過ぎてからも高校時代と同じようにご飯をおかわりしていては、ますますおなかはぽっこりしてしまいますよ

仕事にも慣れてきて、後輩も増えてくる30代。重要な仕事を任され始め、仕事にも張り合いが出てくる頃です。しかしこの時期は、いわゆる「中年太り」「ビール腹」と言われるように、お腹がぽっこりと出てくる人が増えてきます。

「以前ほど運動してないからね」と言いたい気持ちは分かります。しかし、理由はそれだけではありません。年齢を重ねるごとに身体も変化しています。それなのに、食べるものや量はまったく以前と変わらない……。肥満体型になっていくのは当然のことです。

肥満が原因で命の危険も……メタボと生活習慣病

なぜ肥満がいけないのか、ここで再確認してみましょう。

太ると「脂肪細胞」の数が増えたり、大きくなったりすることで「体脂肪」が増えます。皮下脂肪が増えて体重が増えている間はまだ問題ありませんが、身体のすき間というすき間のすべて、すなわち内臓の周りにも脂肪が溜まりはじめるとこれが大問題。この「内臓脂肪」によって臓器が圧迫され、各臓器のパフォーマンスが落ちてしまいます。それを示す指標が「メタボリックシンドローム」。メタボが悪化した状態が糖尿病、高血圧、脂質異常症に代表される生活習慣病であり、これを放置すると心筋梗塞、脳梗塞などの命の危険を脅かす疾病につながりやすいといわれています。

生活習慣病の段階までは自覚症状がないため、治療をせず放置しがちであり、そういう人はある日突然、心筋梗塞、脳梗塞で倒れてしまうというパターンが多いのです。仮に一命を取り留めたとしても、マヒ等の障害が残るなど、生活の質が格段に落ちてしまうことも多いです。

また、悪化して血糖値や血圧が上がりやすい体質になってしまうと、完全に治療することはできません。基本的にずっと薬を飲み続けることになります。つまり、予防や治療の開始を先送りすればするほど、時間もお金もかかるということです。そのため、できるだけ早めにケアをする、つまり肥満しないように気をつけることが得策なのです。

運動だけでダイエットは可能? 実は難しい減量

「肥満」は簡単に言うと、体内でエネルギーの「In」が「Out」を上回っている状態です。そこで肥満にならないようにする手段は2つ。Inを減らすかOutを増やすかになります。言い換えればInを減らすとは「食事量を減らす」、Outを増やすとは「活動量(運動)を増やす」ことです。

20代、30代は「運動すれば痩せるから」と太ることを気にしない人も多いです。もちろん筋肉量を増やし、基礎代謝を増やすという意味では運動は効果的です。しかし、多少運動量を増やしたところで、簡単に痩せることはできません

例えば体重50kgの人が運動だけで100kcalを消費しようとしたら、散歩で約23分、ジョギングで約16分かかります。コンビニのおにぎり1個でも、160~200kcal程度はありますので、これを散歩だけで消費するとしたら約37~46分。「運動すれば痩せる」は忙しい30代には、時間的にもなかなか厳しいのではないでしょうか。

食事抜きでダイエット?「食べなければいい」は大間違い!

「じゃ、食べなきゃいいんだよね」と考える人もいると思います。少し前までは、脂肪分の多いものはNGとされていました。栄養素をエネルギーに換算するのにアトウォーター係数という係数があります。炭水化物とたんぱく質は1gあたり4kcalのエネルギーが作り出せ、脂肪は9kcalのエネルギーを作り出すことができるといわれています。そのため、炭水化物やたんぱく質に比べて1gで作り出せるエネルギー量が多いので、その分、かさ(量)が食べられないから満腹感が得にくいであろうというのが理由です。そして最近は、糖質(炭水化物)を制限しましょうと叫ばれています。体内で優先的にエネルギー源として使われるのは糖質。そのため、糖質がなければ代謝が面倒な脂肪をエネルギー源として使うことになるので、結果としてダイエットできる、というのが根拠のようです。

でも、ここでよく考えてみてください。日本人は農耕民族です。「米」を主食として長年暮らしてきた人たちが、「米」を食べず、肉・魚・卵といったその他のものだけで生活しようとしたら、日本人に適した「栄養のバランス」からかけ離れてしまいます。それでは、「栄養のバランスのとれた食事」とはどのようなものでしょうか?