介護やリストラなど社会問題を扱う作品がランクイン
『追憶と踊りながら』(2014年5月23日公開)
ロンドンの介護ホームで暮らすカンボジア系中国人の女性ジュン(チェン・ペイペイ)と亡き息子の恋人(ベン・ウィショー)との交流を静かに描いた人間ドラマ。介護という今日的なテーマを扱いながらも、良い意味で生活感はなく「こんな介護ホームあったら」って思うほど美術セットも美しい。また彼女の世話をする息子の恋人が優しくて。それなのに、この青年に冷たく、息子を思い続けるジュンを見ていると母と息子の特別な絆を感じずにいられません。(公式サイト)
2014年5月23日より新宿武蔵野館、シネマ・ジャック&ベティほか全国順次ロードショー
監督:ホン・カウ 出演:ベン・ウィショー、チェン・ペイペイ、ピーター・ボウルズほか
『私の少女』(2015年5月1日公開)
小さな村で継父から虐待を受けていた少女(キム・セロン)と彼女を助けようとする女性警官(ペ・ドゥナ)の交流、そして警官を陥れようとする継父と確執を描いた韓国映画。ペ・ドゥナが重い過去を背負った警官を演じています。虐待を扱った映画は本当に気がめいるし、ズシンと思いけど、引き込まれる展開。ジュリ監督はデビュー作と思えない手腕を発揮しています。(公式サイト)
2015年5月1日より、ユーロ・スペース、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
監督:チョン・ジュリ 出演:ペ・ドゥナ、キム・セロン、ソン・セビョクほか
『チャッピー』(2015年5月23日公開)
人工知能を搭載したロボットのチャッピーがストリートギャングに生きる術を伝授されていき、人間らしい心まで持つようになるけれど……。『第9地区』のニール・ブロムカンプ監督が、ロボットの運命を描く。『ウォーリー』『ベイマックス』を思い出させるチャッピー。でもやっぱりブロムカンプ監督作ゆえに、SF映画を今とリンクさせてありえない設定を信じさせるのが巧い。(公式サイト)
2015年5月23日よりTOHOシネマズ新宿、TOHOシネマズ二子玉川ほか全国ロードショー
監督:ニール・ブロムカンプ 出演:シャールト・コプリー、デヴ・パテル、ヒュー・ジャックマンほか
『サンドラの週末』(2015年5月23日公開)
体調を崩して休職していたヒロイン(マリオン・コティヤール)が職場復帰した途端、解雇されてしまう。解雇を逃れるには16名の従業員がボーナスを諦め彼女の復帰を応援すること。彼女は週末、同僚の家を訪ね歩く……。お金か情か?両天秤にかけたときの人々の反応が興味深いです。みんな裕福じゃないゆえに、助けたいけどお金も欲しいわけで。そんな難問をつきつけてくる会社もどうかと思いつつ、本質をズバっとついた物語は力強い!(公式サイト)
2015年5月23日より、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー
監督・脚本:ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ 出演:マリオン・コティヤール、ファブリツィオ・ロンジョーネ
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