日本最速で配信される初上陸プレミア作が見逃せない!
最近、私のまわりでHulu(フールー)で海外ドラマを観る人が増えています。なにしろインターネット配信で20000本以上の海外ドラマや映画が定額で見放題。観たいときにスマホでもパソコンでもマルチデバイスで観られる利便性が、セーブマネー&時間有効活用時代に受け入れられたようです。もともとHuluは、米国で2007年に設立され、2008年から配信サービスを開始。NBC UniversalとNews Corp.、さらにThe Walt Disney Companyとパワーのある企業が資本参加したため、全米のメディア企業による大連合となり、多くの映画会社や放送局からコンテンツが提供可能という恵まれたメリットを生かし、会員数を増やしてきました。
日本には2011年に上陸。その2年後には日本テレビ・グループに入り、今年3月には日本国内でユーザー数が、なんと100万人を突破したことを発表しました。
名作からトレンド作まで目移りするほど多くの海外ドラマがラインナップされているHuluのなかで、断然、観るべきは本国での放送から日本最速で配信される初上陸のプレミア・コンテンツです。
映画版の謎を解明するドラマ版『12モンキーズ』が超話題!
3月6日に日本で第1話の配信が開始されると、全作品の中でランキング初登場第1位のスタートを切ったのが『12モンキーズ』(2015年~)
この作品は鬼才テリー・ギリアムが監督し、ブルース・ウィリス、ブラッド・ピットが競演した異色のSF映画「12モンキーズ」のドラマ化です。ストーリーのベースは同じですが、映画公開から20年を経て、当時、不可解だとされた全編に散りばめられた謎を、今回のドラマ版が解き明かしていきます。
映画版ははっきり言って見終わったあと、頭にいくつも「?」が浮かびます。そんな難解な作品を映画の世界観はそのままに、ドラマ版はスピード感溢れる展開で謎に迫るのです。さすが『HEROES/ヒーローズ』、『NIKITA/ニキータ』の人気ドラマの制作陣が強力タッグを組んだだけのことはある!
映画版ではブルース・ウィルスが扮した主人公を『NIKITA / ニキータ』の天才ハッカー、バーコフ役のアーロン・スタンフォードが熱演。甘い美形がダークなドラマに華を添えます。ブラピが扮したジェフリー役はなんと女性に変わり、クールビューティーのエミリー・ハンプシャーが抜擢されました。
(C)2015 NBCUniversal All Rights Reserved.
国政に関わるエリート女性の活躍と葛藤を描く
『ザ・ブック/CIA大統領特別情報官』
時にドラマは、現実を先取りして驚かされることがありますが、『ザ・ブック/CIA大統領特別情報官』(2014年~)も近い将来の女性の時代を先取りした作品といえるでしょう。
さらに、ヒロインのチャーリーは、国を脅かす最重要事件を大統領に報告するチーフ、かつCIA情報分析官という人命救出や国際問題の重責を担うエリートなのです。
しかも、この2人が姑と嫁になるはずだったという意表をつく設定。チャーリーは大統領の息子のフィアンセでしたが、彼はテロリストに殺害されます。しかし、その裏には何かが隠されている気配が……。日々の激務をこなしながら、婚約者の事件の背景にも迫る構成です。
そんな彼女が演じるヒロインは、ハンサムウーマンでありながら「女」のエモーショナルな部分も持ち合わせる女性。また、大統領も母親の感情を捨て切れません。
スリリングで緊張感高まるストーリーにハラハラしながら、女性が国の重責についたときに、ぶち当たる壁を考えさせられる面もある作品なのです。
(C)2014 Universal Television LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
名作を現代的センスで味付けた冒険活劇
『マスケティアーズ/三銃士』
三銃士といえば羽根付きの帽子にマントがお約束ですが、本作『マスケティアーズ/三銃士』(2013年~)ではオール革にブーツ。まるでウェスタンのイメージで彼らが登場します。そんなスタイリッシュなファッションに相応しく、名作を新しい解釈で描いた本作。仕掛け人は、あの斬新な『SHERLOCK シャーロック』を生み出した英国BBCです。
毎回、派手なアクションシーンがあり、各エピソードごとに、ダルタニアンと三銃士がそれぞれメインになり、各人のキャラや得意分野を活かした見せ場があるのも本作の見所です。
というと男性目線の作品と思われがちですが、男性はもちろん、女性目線でも楽しめるドラマ。ダルタニアンを演じるルーク・パスカリーノは、私が『ホワイトカラー 』マット・ボマーに続き、独断で認定した「全方位イケメン」。 まさに、どこからみてもアラなしの美男ぶり!
カッコいい男たちが颯爽と現れ、ワルを倒しまくる単純明確な爽快さと、テーマパークにいるようなワクワク感が共存するエンタメ作を存分に堪能すべしです。
Dusan Martincek (c) BBC 2015
多様化する米家族を浮彫りにした人気コメディ『モダンファミリー』
最後に、もうひとつHuluでぜひ観てほしいのが、エミー賞5冠に輝き、いまやアメリカで社会現象になったコメディ『モダン・ファミリー』(2009年~)です。両親と子供3人の典型的な白人一家、ラテン系の子連れセクシー美女とリッチな老人の年の差夫婦、養子を迎えたゲイのカップルという、3つの家族が繰り広げる日常をジョークやブラックユーモアを効かせて描きます。
時折、登場人物がカメラに向かって本音を語りかけるリアリティショーのようなシーンが、笑いに絡めて社会問題を考えさせられるツボ。
ロンドン・ビジネススクール教授リンダ・クラットンが世界的ベストセラーになった著書『ワーク・シフト』のなかで、『フレンズ』が国民的コメディだった時代から、「2010年に息子たちがいちばん夢中になったドラマは?それは『モダンファミリー』だ。(中略)家族のあり方を多様化を反映したドラマといえるだろう」と、本作がブームになった米国の変化を取り上げているほどです。
まさに現代の他民族国家アメリカの家族事情を知る上で見逃せない作品。CSのFOXチャンネルでは、現在シーズン5が放送されていますが、まだ残念ながら日本版DVDは出ていません。でも、Huluならシーズン1からがっつり視聴できるので、ぜひぜひ最旬コメディの面白さをご体験あれ!
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