建築家の松岡淳さんとSさんの奥様は、学生時代に知り合いました。ご主人の実家の隣にあったアパートを建替えて、一家4人で暮らす家を建てることになったときに、はじめは大手ハウスメーカーを検討したのですが、見積りの高さと設計の内容に満足できず、松岡さんに相談を持ちかけました。
この家の敷地の東側には道路を挟んで小学校、南側には境界線の1m先に隣家が迫り、背後の西側には崖がそそり立っています。ご主人の実家のある北側を除く三方が囲われているために、プライバシーに配慮しながら、いかに開放的な住まいにするかが、この家の課題でした。

裏に桜のある黒いキューブの家


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外観
1. 敷地の東側から俯瞰する。背後の西側に崖がそびえる。写真:石田 篤
外観
2. 正方形の窓が印象的な北東の外観。外壁はサイディングを黒く塗装。写真:松岡 淳
外観
3. 西側は庭の桜と向かい合う。写真:松岡 淳
玄関
4. 張り出したステンレスの庇が印象的な玄関。ウッドデッキのアプローチは裏庭に通じている。


最寄りの私鉄の駅から歩くこと5分。少し建て込んだ街並が続くあたりの小学校の向かいに、黒く四角い家が現れます。ここがSさんの家です。
1階はピアノも置かれる広い玄関ホールと個室、2階は暮らしのメインとなるLDKとバスルームになっています。北西の角に設けられた大きな吹抜けが2層を貫き、家族の居場所を緩やかに繋いでいます。
裏庭にあるご主人の実家の桜が開花する時期には、居ながらにして吹抜けの開口とバルコニーからお花見をすることができます。

◆建築データと建築家プロフィール