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空港で上手に「飛行機撮影」するには?【伊丹空港編】

全国にある空港で、飛行機撮影ファンからとても人気が高いのが、大阪国際空港(伊丹空港)です。交通アクセスの良さ、飛行機との距離の近さ、離着陸数の多さなど、撮影環境にとても恵まれています。大阪国際空港を主にベースとして飛行機撮影を行うガイドが、空港と周辺の撮影スポットなどをご紹介します。

シカマ アキ

執筆者:シカマ アキ

飛行機の旅ガイド

飛行機撮影ファンから大人気!大阪国際空港(伊丹空港)

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大阪国際空港(伊丹空港)の人気撮影スポット、伊丹スカイパーク。飛行機撮影の初心者から中上級者まで楽しめます。Nikon D7000 AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6 ED VR 1/800秒 F7.1 WB:オート ISO200


全国にある空港の中で、飛行機撮影スポットとして昔から人気が高い、大阪国際空港(伊丹空港)。空港の展望デッキをはじめ、空港周辺にも気軽に行ける撮影スポットが多く、季節や天候、光線状態などによってその都度選べるのも魅力です。

現在は国内線のみですが、離着陸の数が多いのも特長です。都市型空港のため、1日に数カ所のスポットを車やバイク、レンタサイクルなどで回りながら撮影するのも可能。遠方から飛行機撮影にやってくるプロの航空写真家、アマチュアカメラマンも1年を通して多く、飛行機との距離が近いので、カメラ初心者がチャレンジするのもおすすめです。

大阪国際空港(伊丹空港)での飛行機撮影ポイント


空港および周辺での撮影スポットはいくつかあります。空港だけなら公共交通機関だけでアクセスできますが、有名な「千里川土手」などにも行こうとすると、レンタサイクルなどが良いでしょう。

撮影できる航空会社は、主にANAおよびJALがメインとなり、大型のボーイング777から小型のプロペラ機まで機材のラインナップは豊富で、朝から晩まで撮っていても飽きません。また、基幹空港なので、ANAでは最新型のボーイング787をはじめ、珍しい塗装機も時折、飛来します。

滑走路は2本。プロペラ機や小型機専用のA滑走路がターミナル側、ボーイング777や767などの大中型機が主に離着陸するB滑走路が伊丹スカイパーク側です。1年のほとんどが北風のRWY32運用ですが、まれに南風で逆のRWY14運用の時も。川西・宝塚方面の山々を背景に空港方面に大きく旋回して着陸してくる様子は「伊丹カーブ」と呼ばれます。

なお、滑走路の運用時間は、7時から21時です。


滑走路に近い「伊丹スカイパーク」、家族連れにも人気

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滑走路に隣接する伊丹スカイパーク。広々とした公園で、飛行機撮影の環境としては日本で指折りなほど良好です。駐車場やトイレなども完備され、空港や駅から路線バスでアクセスできる点も◎


滑走路のすぐそばに隣接する、長さ1.2kmある公園が「伊丹スカイパーク」です。離発着する飛行機をほぼ真横に撮ることができます。おすすめのレンズは200mm以上。流し撮りも楽しめます。

撮影スポットは、公園北側にある石階段の「だんだんテラス」ほか、立体迷路がある「冒険の丘」付近など。丘の上から撮るとフェンスが邪魔にならず、屋根付きベンチも設置されていて荒天時の撮影も可能です。

中央エントランスにあるスカイテラス(展望施設)には、航空機の離発着情報を表示するフライトスケジュールのモニターがリアルタイムで表示されています。

南エントランスにある「丘の上駐車場」からは、車を停めたまま滑走路が見渡すことができます。公園は広く、また四季を通じてさまざまな花々が咲き、自分好みの撮影スポットを開拓してみるのも良いでしょう。

なお、天気が良い休日は、家族連れが多く訪れ、駐車場が満車で入れない場合もあります。

【スポット情報】 7~21時(4~10月の土日祝)・9~21時(4~10月の平日、11~3月)、年中無休。有料駐車場・無料駐輪場(バイク可)、トイレや売店、自動販売機あり。北エントランス近くにコンビニあり。JR・阪急「伊丹駅」や大阪国際空港から路線バスがあります。

伊丹スカイパーク,JALミニオンジェット

伊丹スカイパークは滑走路の真横に位置し、「流し撮り」もしやすい撮影スポットです。 Nikon D500 AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6 ED VR 1/25秒 F22 WBオート ISO100



大迫力の写真が簡単に撮れる「千里川土手」

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伊丹空港屈指の人気撮影スポット。次々と飛来する機体が間近で撮影できます。Nikon D810 AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8 ED 1/500秒 F10 WB:オート ISO100


伊丹空港で最も有名な撮影スポット「千里川土手」では、頭上をまるでかすめるかのように着陸機が通過していく、世界的にも珍しい光景が見られます。レンズは標準ズームで十分ですが、魚眼レンズを使ってもおもしろく、夕方~夜はF値が明るめの単焦点レンズもがおすすめです。

場所によってはフェンスが高いところもあるので、脚立や三脚を持参する写真愛好家も多いです。天気のいい休日は、多くの家族連れや若者、カップルらも来て、とてもにぎわいます。

なお、撮影スポット近辺には、コインパーキングがいくつかあります。天気が良い休日は満車になることも。駐車違反の取り締まりや車上荒らしも多発しているので、くれぐれも路上駐車はしないようにしましょう。

【スポット情報】 トイレはなし。日陰などもないので、夏の日差しと冬の防寒対策は必須。阪急「曽根駅」から徒歩約15~20分。阪急「岡町駅」からレンタサイクルで10分ほど。近隣にコインパーキングとコンビニエンスストアあり。

伊丹空港,千里川土手

千里川土手では天気が良い日の夕方も美しい飛行機写真が撮影できます。 Nikon D500 AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6 ED VR 1/320秒 F4 WBマニュアル ISO800


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滑走路に着陸するANAのボーイング787-9。Nikon D810 AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8 ED VR 1/500秒 F8 WB:自動 ISO100

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伊丹空港には各航空会社の特別塗装機が飛来します。写真はANA創立60周年記念特別塗装機「ゆめジェット~You & Me~」。Nikon D810 AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6 ED VR 1/500秒 F6.3 WB:オート ISO100 ※現在は運航されていません

 

リニューアルした伊丹空港の展望デッキ

伊丹空港,展望デッキ,リニューアル

伊丹空港の展望デッキは2018年4月に全面リニューアルされました


大阪国際空港ターミナルビル4階には、展望デッキがあります。空港内のチェックインカウンターなどからもすぐアクセスでき、開放的なウッドデッキ風の床や緑も多く、心地良い雰囲気です。

2018年4月、展望デッキを含む屋上エリアがリニューアルオープン。展望デッキの面積が以前より約1.5倍になり、滑走路にもより近くなりました。デッキ部分の最前列にはワイヤーフェンスが張られ、南北のデッキはフェンスの手前に柵も設けられて以前よりも飛行機を本格的にはやや撮りづらくなりました。

【スポット情報】 6~22時(最終入場時間21時30分、入場無料)、年中無休、展望デッキ近くにトイレ、自動販売機やベンチ(一部で屋根つき)などもあります。


離陸する飛行機を撮る「エアフロントオアシス下河原」

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公園内にあるウッドデッキからは、空港や滑走路が一望できます。新聞社などの格納庫も近いです。


空港北側に隣接する公園。離陸していく飛行機、また新聞社などの取材用小型機やヘリコプターなどが主に撮影できます。空港が見える展望デッキもあり。1年に数回ある珍しい南風のRWY14運用時、着陸機が公園のすぐ上から着陸するのも見もの。レンズは200~400mm以上を推奨。

春には桜が咲き、飛行機とともに撮ることができます。

【スポット情報】 9~17時(7、8月は19時まで)。無料駐車場、トイレあり。阪急「伊丹駅」から路線バス、JR宝塚線「北伊丹駅」から徒歩約10分、空港北ターミナルから徒歩約20分。


飛行機との距離が近い!「スカイランドHARADA」

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スカイランドHARADAはB滑走路にとにかく近い。タッチダウンする瞬間を広角側(70mm)で撮影。Nikon D7000 AF-S Zoom-NIKKOR 70-300mm f/4-5.6 ED VR 1/800秒 F5.6 WB:オート ISO200


伊丹スカイパークの南に隣接する撮影スポット。通常のRWY32運用時、B滑走路を離陸しようとする飛行機が直前にいったん停止する場所の近くに位置し、また、B滑走路に着陸する直前の機体も狙えます。使用レンズは標準ズームで十分。未舗装の駐車場そばが撮影で人気です。毎年4月下旬から5月ごろにかけてツツジが咲き、飛行機と絡めて撮れることでも知られます。

なお、千里川土手から約1.7kmあり、重いカメラ機材を持って徒歩で行くのはやや厳しいです。

【スポット情報】 9~17時、木曜・年末年始は休園。有料駐車場、トイレ、自動販売機あり。阪急・JR「伊丹駅」から路線バスでもアクセス可。


離陸の瞬間を真正面から撮る「猪名川土手」

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離陸するANAの777を真正面から撮影。日中よりも朝や夕方のほうがおすすめです。Nikon D7000 AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6 ED VR 1/1000秒 F8 WB:オート ISO200


千里川土手のちょうど逆側に位置する撮影ポイント。通常の北風、RWY32運用時、B滑走路を離陸していく瞬間が真正面から撮影できます。特に、777などの大型機だと迫力があり、天気が良いと大阪キタのビル群が背景に現れます。離陸の瞬間を撮影するなら、レンズは最低でも400mm以上がおすすめ。順光は早朝か夕方。

【スポット情報】 周辺に駐車場やトイレなどなし。日陰もない。車は乗り入れできないので注意。エアフロントオアシス下河原から徒歩10~15分。

※掲載の情報は2018年4月現在


<参照URL>
大阪国際空港(伊丹空港)
伊丹スカイパーク – 伊丹市
スカイランドHARADA 豊中市

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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