ドイツ・ケルンで、2年に1度開かれる「リビングキッチン展」。2015年は1月19日~25日に、開催されました。そのときの新作から、日本人の暮らしにもヒントになりそうな、自由な発想のキッチンをご紹介します。日本では知る人ぞ知るキッチンブランド、「ジーマティック」「ラショナル」「ティーム7」。会場で目立っていたのは、この3社でした。

ウォームメタルがついにキッチンに

家具や照明の世界では銅や真鍮などの温かみある金属が流行しています。照明のシェードだったり、キャビネットやチェアの脚部だったり。ステンレスやアルミ、チタンといったシャープでクールな金属とは違う、無垢の木のテーブルやキッチンリネンなどとも相性のいい金属が、キッチンにも使われて始めています。

その代表がジーマティック(ドイツ)が発表した「SS3003」です。扉材に、ゴールドブロンズやニッケル、ホワイトチタンなど上品で温かみある金属を使っています。
ジーマティックのキッチン「SS3003」。

ジーマティックのキッチン「SS3003」。上部の引き出しがゴールドブロンズ仕様になっている

日本では、S&Hジャパンがこのキッチンの取り扱いをいち早く始めているそうです。
メタルの縦格子が入ったキッチン扉は珍しいデザイン。

メタルの縦格子が入ったキッチン扉は珍しいデザイン。


また、ラショナル(ドイツ)からは、「トパーズ」というモデルが。こちらもウォームメタルの銅を使っています。ワークトップは銅の風合いをプリントしたラミネートパネルで、キャビネットはブラックマット。
キッチン上の照明も銅のシェード。ウォームメタルはインテリア全般で人気。

キッチン上の照明も銅のシェード。ウォームメタルはインテリア全般で人気。

ツマミもコッパートーン塗装。黒のキッチン扉に似合います。

ツマミもコッパートーン塗装。黒のキッチン扉に似合います。


ダブルアイランドの新しいかたち

同じくドイツのラショナルが発表したのがダブルアイランドのスタイル。部屋の中央にキッチンを配するアイランドキッチンは、日本でも人気ですが、これは長いキッチンが左右に分かれて、それぞれが壁際にくっついてしまったようなスタイル。

左側はコンロなどの加熱の作業、右側はシンクなどの水まわり。日本人の発想なら、作業効率を考えて近づけておきたいところですが、そこはそれ、ヨーロッパの広いお家では、ゆったりと料理をするのでしょうね。
ラショナルのダブルアイランドスタイルの「cosmo」。

ラショナルのダブルアイランドスタイルの「cosmo」。グレイズド・オークという風合いある扉材にも注目


マテリアルミックスもより洗練されて

こちらもドイツのラショナルのキッチン。日本ではまだまだ少ないですが、海外のブランドキッチンでは複数の素材を一つのキッチンで組み合わせるマテリアルミックスも主流です。写真のキッチンは白い直線的なキッチンの中央に、ざらりとした木目のヴィンテージ風の扉材を部分使い!
取っ手のない扉なので、すっきりと見える。木目もきれいに揃っている。

取っ手のない扉なので、すっきりと見える。木目もきれいに揃っている。

モダンとヴィンテージの組み合わせが決まるのも、ドイツのキッチンデザインの特徴です。ちなみにこちらのキッチンの名前は「ZEN」。日本の木の家の質感と、障子などのすっきりとした空間からイメージしたのでしょうか。実は窓の向こうには東洋の庭園らしき景色が見えていますね。
シンプルに見えるけれど、中には機能的な収納でぎっしり。

シンプルに見えるけれど、中には機能的な収納でぎっしり。


ソリッドウッドの質感はまだまだ人気?

数年前から無垢の木や、ひび割れや節を残した木を使ったソリッドウッドのトレンドが、キッチンデザインに取り入れ始められましたが、まだまだその人気は衰えないようです。日本では「水まわりに木は……」と敬遠されがちですが、木は呼吸する素材。長い目でおつきあいすると、なかなか魅力的な素材に思えてきます。

日本でも知る人が増えてきているティーム7(オーストリア)のキッチン「Linee」の新作がこちら。家具からキッチンまで天然の木にこだわったブランドです。
カウンター式のオープンキッチンは、若い家族向けのレイアウトだそう。

カウンター式のオープンキッチンは、若い家族向けのレイアウトだそう。

跳ね上げ式扉の収納は、さっと中のものを取り出せる。

跳ね上げ式扉の収納は、さっと中のものを取り出せる。


ベージュ色のカラーガラスとウォルナット材の組み合わせ。カウンターは無垢の厚い木なので、モダンな印象と温かみある雰囲気が両立されています。
100%木の引き出しは宝箱のよう!モノをきれいにしまいたくなる。

100%木の引き出しは宝箱のよう!モノをきれいにしまいたくなる。


次回は、実験的なキッチンデザインやユニークなものを紹介します。

取材・文=本間美紀
取材協力=ケルンメッセ日本支社


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