最大トルクを3500rpmで発生するトルクフルなエンジン
バンディット1250Fのエンジンは3500回転で最大トルク10.9kgf.mを発生します。カタログのスペックだけを見るとアクセルを開けた瞬間から怒涛のように加速するのかと思っていましたが思いのほか扱いやすくアクセルワークで気を使うことは皆無でした。
低い回転でもパワーがあると体感できるのは6速などに入っている状態でスピードが落ちてしまってもギアを下げることなく再加速ができるところです。
オールランドパフォーマーといいつつもロングツーリングなどの用途に使用するツアラー色が強いので一度6速に入れてしまえば細かいギアチェンジが必要ない点はポイントが高いといえます。
低いギアだとアクセルを開けた瞬間にタコメーターの針がびゅんと跳ね上がり回転が上がる車両が多いのですが、バンディットはギア比の関係などで速度計の針の方がグングン上がっていきます。
暴力的な加速は感じませんがどのギアのどの回転域からアクセルを開けてもゆっくりとタコメーターの針が上がり速度計の針はグングン上がっていきます。
6速でも100km/hが3000rpm前後の為、エンジンの振動が少なく走行中の安定感は抜群です。
また足回りを含めたバランスがとてもよいので重い車体の割りに軽快さがあり街中のストップ&ゴー、信号での右左折が多いシチュエーションも非常に操舵しやすく感じました。
バンディット1250Fから感じる快適性
怒涛の加速感を感じることはありませんが、乗れば乗るほどなじんでいくような感覚は試乗程度ではわからず、しばらく乗らないとわかりません。
ABSは装備されているものの、トラクションコントロールや電子スロットルなど最新鋭の電子デバイスは装備されていませんがシート高が790mmと810mmの二段階調整が可能なので790mmに設定しておけば私のように身長が低いライダーでも足つきに不安はありません。
フロントカウルに装着されたウインドスクリーンは小ぶりですがしっかりとヘルメット下辺りまで風を防ぎ、少し伏せれば顔全体まで風を防ぎます。更にサイドカウルも風を防ぐのでニーグリップすれば下半身の風もかなり防いでくれます。
電子デバイスによるライダーのサポートはないものの車体の設計から得られる快適性は非常に高く、低回転時から豊なエンジンのトルク特性はエンストのリスクを減らしクラッチ操作だけで走り出す事が可能。ハンドルポジションが非常に楽なのでユーターンも不安なくこなすことが可能です。
最新のツアラーバイクはライダーをサポートするあらゆる電子デバイスが装備されており、乗ってみれば極上の安心感や安定感を得る事が出来ますが、バンディット1250Fは車体の作りこみによって圧倒的な運転しやすさや安心感を生み出しています。
バンディット1250Fは販売価格もお値打ち!
加えて驚きなのが価格です。フルカウル付のバンディット1250Fは115万5千600円。よく比較されるハーフカウル付のCB1300SBは142万3千440円です。更に驚きなのが中古車両の相場です。例えば2011年式のCB1300SBの価格相場が85万円前後のところ、バンディット1250Fは60万円台となっています(2016年10月時点)。
リッターバイクというと高額なイメージがありますが、比較的程度の良い状態の車両でも60万円台で購入することができますし、探せば45万円台でも見つけることができます。
バンディット1250Fは中古相場も比較的安めなので一台目のビッグバイクとしてもオススメしたいバイクです。
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