子供を「遊び上手」へと導くヒント

1. 場と時間の確保
「片付けなさい!」「もう行くわよ!」と常に遮られていたら、遊びを豊かに発展させる前に終わってしまいます。遊びは、単調な繰り返しから始まり、次第に想像力が羽ばたくにつれ、様々な方向へと枝分かれし豊かになっていきます

遊びとは、ピアノができるようになった!計算が速くなった!というように、何かが目に見えて上達した!と分かり易い結果を手にするものではないかもしれません。それでも一見「無駄」にも感じるこうした遊びによって、子供達は実に多くのことを学んでいるのだと思い出してみましょう。また子供時代に自主的に遊ぶ自由時間をより持っていた人の方が、大人になってから心理面思考面に柔軟性を持ち、社会的にも認められ、心身共により健やかであるという研究報告もあります(*)。忙しいスケジュールの中にも、少しでもゆったりとできる場や時間を確保するよう心がけてみて下さい。

2. 「仕事モード」を横に置く

「仕事」の目的が、ゴールへいかに効率よくたどり着くかであるならば、「遊び」とは、寄り道を楽しむことです。まずはお父さんお母さんが、「仕事モード」から「遊びモード」へと頭を切り換えてみます。子供達がせっかく「遊びモード」になっているところ、砂山をいかに効率よく作るかとか、そんな積み木の積み方では高くならないなど口を出されるならば、子供達の想像力も遮られてしまいます。砂山を作る、積み木を積む「過程」を楽しんでみます。すると、砂山にトンネルができ運河が流れ、積み木が道路や街並みになったりと、遊びが発展していきます。

3. 五感を活用する
この石の形面白いね(視覚)、積み木を摺りあわせるとこんな音がするのね(聴覚)、このお人形さん髪の毛柔らかいね(触覚)、葉っぱからどんな匂いがする(嗅覚)? そんな五感を用いる言葉をかけながら、周り身近な物事を捉えてみましょう。五感をフルに使うことで、「この石、うさぎさんみたい!こうやってぴょんぴょん跳ねるの」、「丸い積み木を転がすとこんな音がする!」そう子供の発想力も刺激され、豊かな遊びへと発展していきます。

4. 応用の利く玩具を与える 
このボタン押したらこの部分が動くといった、特定の決められた働きをする玩具ばかりではなく、自らの想像力や創造力を用い展開していくことのできる玩具を与えるようにします。積み木や、組み立て式のセットや人形などもいいですし、布や空き箱や石や小枝などでも立派な玩具になります。

5. 想像力を刺激する言葉がけをする
子供がミニカーを前後に動かしていたら、「その車はどこにいくのかな?」「中に誰が乗っているんだろう?」と声をかけてみます。人形を抱っこしていたら、「何が食べたいのかな?」「どんなところに住みたいんだろう?」などと、想像力が広がるような言葉がけをしてみましょう。

6.普段から想像力を豊かにする働きかけをする

遊びを発展させる想像力を豊かにするため、普段から読み聞かせやストーリーテリング、また絵を描いたり工作などの創作活動を取り入れてみましょう。


スケジュールの詰まった現代の子育て生活。ついついゴールへまっしぐら!と「仕事モード」全開で1日を終えてしまいがちです。それでも「仕事モード」を少し横に置き、寄り道を楽しむ「遊びモード」に切り換える時を持ってみましょう。そんな童心に返る「遊び」時間とは、実は子供にとってだけでなく、大人にとっても、リフレッシュなひと時となるでしょう。

(*) 出典:'Does playing pay? The fitness-effect of free play during childhood' by Werner Greve  Evolutionary Psychology 12(2): 434-447より



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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。