新学習指導要領の「生きる力」とは

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朝食は、血液の循環を良くし、脳やからだにエネルギーを補給してくれます

新学習指導要領では、「生きる力」(知・徳・体)をよりいっそう育むことを目指すとしています。

●「知」・・・ 基礎的な知識、技能を習得し、それらを活用して自ら考え判断し、表現することにより、さまざまな問題に積極的に対応し、解決する力

●「徳」・・・自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心などの豊かな人間性

●「体」 ・・・たくましく生きるための健康や体力

学校では、授業時数を増加し、繰り返し学習の充実を図ると共に、課題解決的な学習や探究的な活動を進め、豊かな心や健やかな体を育成するための指導の充実を図るとしていますが、家庭では、どのようなことを心がければいいのでしょうか。

基本的習慣を身に付けるために

これまでの「全国学力・学習状況調査」の結果の分析から、生きる力の重要な要素である学力の向上には基本的生活習慣を身につけることが大切であるということが明確になっています。子どもたちの学ぶ意欲と基本的生活習慣とは大いに関連があります。

1.早寝早起きの習慣をつけ、十分な睡眠時間を確保すること
睡眠不足や不規則な睡眠が続くと、慢性的な時差ぼけ状態になってしまいます。そうなると、イライラしたり、衝動性や攻撃性が高まると言われています。また逆に無表情になったり、うつ状態になるなどの影響が出ると言われています。子どもの年齢が低いと攻撃性に現れやすく、子どもの年齢が高くなるにつれてうつの傾向が現れるといわれています。

学校生活においても、忘れ物や注意される回数が多くなり、健康面でも肥満になりやすいというデータもあります。慢性的な時差ぼけ状態では、精神面、健康面、学力面などに影響することはまちがいありません。

就寝時間が遅くなるに連れて、成績が落ちるというデータもあります。さらに睡眠時間とも深い関係にあると言われており、睡眠時間が短くなるに連れて、テストの成績が悪くなるという結果も出ています。

2.朝食をきちんととる
きちんとした朝食をとることは、とても大切なことです。朝起きるのが遅くなると、食生活にも影響してきます。朝食は、血液の循環を良くし、脳やからだにエネルギーを補給してくれます。 朝食を抜くと、大脳が十分働らかず、記憶力、集中力が低下します。食事は生活リズムを整える大きな柱です。毎日同じ時間に食べるられるよう努力しましょう。

自分で考え判断し、積極的に行動する力を育むために

最近は、安全志向の親が多く、できるだけ危険なものを遠ざけようとする傾向があります。しかし、生きる力を育てるには、ある程度の痛みも必要です。それを親が前もって取り除いてしまうと、子どもは学ぶチャンスを逃すことになります。

3.色々なものを手で触らせ体感させる
本当に危険なもの以外は、少々汚いもの、気持ちの悪いものでも、積極的に触らせ、感覚を自分の手で確かめる経験をさせましょう。例えば、そっとバラの棘を触らせてみるとか、一緒に泥団子を作ってみるとか、魚のうろこを頭からしっぽに向かってなでさせたり、逆にしっぽから頭に向かってなでさせたり、雪や氷をさわらせたり・・・と色々な感覚を経験させてあげてください。そんな体験が子どもの興味と好奇心を育てます。

4.興味のあることをどんどんやらせる
本人に興味のないことを無理にやらせようとしても、能力はあまり伸びません。子どもはもって生まれた思考や才能があるので、どんなことが好きなのか得意なのかよく観察し、その時々の興味の芽を伸ばしてあげることが成長につながります。

5.言葉をたくさんかける
意味は分からなくても、乳幼児期から色々な言葉をかけることで脳が育ちます。読み聞かせも効果があります。テレビからの情報は刺激的ですが、受動的なもので考える力は身に付きません。家族が声をかけたり、周りの人の会話を聞くことで生きるための大切な力の一つ、コミュニケーション能力を育んでいきます。

6.たくさんの本に触れさせる

子ども向けの絵本でなくても、図鑑でも料理の本でも乗り物の本でも何でいいのです。子どもが、たくさんの絵本や本を手にしやすい環境を作ってください。子どもが絵本に興味を持つようになれば、同じ本を何度も読んでとせがまれます。親はたいへんでしょうが、できるだけ根気よく付き合ってあげてください。子どもが本好きになると、そこからさらに、色々なことに興味をもつようになります

7.感動する気持ちを育む
感動すると、判断力や理解力といった脳の機能が高まります。子どもの言葉や、子どもと一緒に他の人の話を聞く時は、「すごいね」「おもしろいね」と言いながら聞き、感動する心を育みましょう

8.自分の気持ちを主張できるよう習慣づける
例えば、テレビのニュース番組ですが、子どもと一緒にただ見るだけでなく、「この事件のことどう思う?」「どうすればよかったんだろうね?」などと、子どもに問いかけ、自分の考えを言葉にする練習をさせましょう。

ここに挙げたことを完璧にこなすことは大変だと思います。できそうなことから、試してみてください。

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