まずは「コンセプト」に気付きましょう
現代美術作品は「桜が描かれててきれいだね」とか「粘土がモリモリ盛られてて力強いね」というように、表面的に分かるものとはではないので、「分かりにくい」のです。作品の裏やナカミに隠されている「コンセプト」を理解しないといけません。でも作品の表面に見えない、裏やナカミって何でしょう?
私藤田が思うに、梅ではなく桜を描くアーティストもいれば、白色ではなくピンクで桜を描くアーティストもいます。極端な場合、桜をなぜ描くのか?というアーティストもいます。その違いは、アーティストによって「コンセプト」が違うのです。
そういったコンセプトの違いに「気付く」ことが、現代美術を楽しむ一歩です。
何度も見ることで気が付く「コンセプト」
写真をつかった作品を発表するアーティストの下道基行さんにとっての「コンセプト」とは何でしょうか。
下道基行《torii サハリン、ロシア》2006-2012年 C-プリント 100×150cm 所蔵:森美術館、東京
鑑賞する側からすれば、作品を見ただけでコンセプトも理解することは難しいでしょう。下道さんの作品をたくさん見ることで、下道さんのコンセプトを理解できるようになるかもしれません。
=下道基行 展覧会情報=
『MAMコレクション001:ふたつのアジア地図--小沢剛+下道基行』
会場/森美術館(東京都・六本木)
会期/2015年4月25日(土)~7月5日(日)
「他人の時間|Time of others」
会場/東京都現代美術館
会期/2015年4月11日(土) ~6月28日(日)