イタリア語

食がテーマ!EXPO 2015 ミラノ万博(2ページ目)

2015年にミラノで開催される万博の見所とは?5月1日から6ヶ月間に渡って、イタリアや日本はもちろん世界から145カ国が参加する、まさに地球規模という言葉がふさわしい万博が開催されます。その概要と同時に、今回のメインテーマ「食文化」に因んで、世界遺産にも指定された和食のイタリアにおける知られ方をご紹介します。

西村 清佳

執筆者:西村 清佳

イタリア語ガイド

美食の国イタリアにおける和食とは?

イタリアも美食の国として知られていますが、そのイタリアで和食は実際どのくらい浸透しているのでしょう?それにはまず、イタリア人の食に対する考え方を先に知っておく必要があります。

イタリア人は、食文化に対しては保守的です。世界中に店舗展開しているチェーンのファストフード店が、イタリアではあまり見かけられないことに気づいた人もいるのではないでしょうか? それは、イタリアに昔から根付いている伝統的な食文化を守るためなのです。

日本では、和食以外にも中華、フレンチ、アジアンなど、世界の食文化はどれも身近なものですが、イタリアは日本とは少々事情が違います。実はイタリアで和食レストランが普通に見かけられるようになったのは、日本でイタリアンが大ブームを巻き起こした時期にかなり遅れて、2000年代に入ってからのことです。それも最初のうちはローマやミラノなどの大都市に限られていたのが、数年でブームに火がつき、和食は健康的でダイエットにも良いという説も追い風になり、まさに雨後の筍の勢いで店の数が増えました。

和食レストラン内観

イタリアの日本食レストラン

お店のランクはカジュアルな雰囲気で気軽に入れる店から、少々お値段の張る店まで様々で、シックなお店のインテリアは、和食というよりむしろ高級レストランのようです。 メニューは、かつては判を押したように「寿司、刺身、天ぷら」の一辺倒だったのが、最近ではお好み焼きやラーメン、カツカレーなど、バラエティーに富んだメニューも見られるようになりました。

今ではスーパーでも醤油や海苔を扱っていたり、パック詰めの寿司を置いているところもあり、イタリア人の日常生活にもだいぶ浸透していることをうかがわせます。

寿司

イタリアのテイクアウェイのお寿司

またイタリアでは、友達同士で食事に行く時はピッツァが定番でしたが、今はもはやスシを食べに行くのはお洒落で通好みのディナーというイメージまで定着しつつあります。気になる女性をデートに誘いたいからと、次のように尋ねるイタリア人男性は後を絶たないことからも想像できます。

Dove si mangia il migliore sushi?
ドヴェ スィ マンジャ イル ミリオーレ スシ?

(街で一番美味しいスシ屋はどこ?)

日本ではイタリアンが定番のデートだったことを思うと、興味深いですね。

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