クラシック/クラシックおすすめ新譜CD

2015年4月の、クラシック音楽のおすすめ新譜CD

2015年4月のオススメはこれ! クラシック音楽の新譜CDの中からレコード会社が自信をもってオススメするアルバムをセレクト&オススメコメントをもらい、更にガイド大塚が聴き手としての感想をつけて紹介します。

大塚 晋

執筆者:大塚 晋

クラシック音楽ガイド

2015年4月の、クラシックのおすすめ新譜CDをご紹介!

毎月大量に発売されるクラシックの新譜CD。その中からレコード会社が自信をもってオススメするアルバムをセレクト&オススメコメントをもらい、更にガイド大塚が聴き手としての感想をつけて紹介していきます。2015年4月のオススメはこれだ!
(発売前、発売延期、売り切れなどの場合もございます。ご了承くださいませ。直接CD店に行く場合などはご注意くださいませ)

シャイー(指揮) ブラームス:セレナード第1番・第2番

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■レコード会社からのオススメコメント
ブラームスの交響曲全集が英グラモフォン誌でレコーディング・オブ・ザ・イヤーに選ばれたシャイー。最新録音の2曲のセレナードでは、オーケストラの伝統ある響きを生かしつつ、明快な表現で作品に新たな風を送り込み 若きブラームスによる傑作の魅力をいっそう引き立てています。

■ガイド大塚の感想
テンポが速く、リズムが湧き立つよう。旋律がしなやかに繰り出され、ほとばしり、爽快。後の名作の数々がここから湧き出す感じがとてもする演奏。
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小林研一郎(指揮) チャイコフスキー:交響曲第1番 「冬の日の幻想」、序曲 「1812年」

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■レコード会社からのオススメコメント
ロンドン・フィルとのシリーズ最終作はチャイコフスキーの交響曲の処女作、交響曲第1番。ロシアの大自然へのイマジネーションを喚起させる旋律を、小林は丁寧に折り重ね、LPOの美しい弦楽器群から放たれる暖かな音色によって豊かな音楽が鮮やかに蘇ります。序曲「1812年」では、小林の迸る熱い情感が爆発する名演奏。LPOの完璧なまでのアンサンブルと高い技術がこの曲の魅力を最大限に引き出し、劇的な演奏を創り出しています。

■ガイド大塚の感想
交響曲第1番は、丁寧に振られ、音楽が自然な流れで鳴らされる。特にオケの豊かな響きが印象的。序曲「1812年」は、待ってましたの“炎のコバケン”のエモーショナルな演奏。
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エル・システマ 40周年記念アルバム

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■レコード会社からのオススメコメント
ドゥダメルを始めとする才能溢れる若き音楽家を多数輩出し、今や世界中に広がりつつあるオーケストラ活動をツールとした青少年育成プログラム「エル・システマ」の40周年を記念したベスト・アルバム。若者たちの音楽する喜びに満ちた演奏に心躍るとともに、音楽の持つ力、可能性を感じていただけるアルバムとなっています。

■ガイド大塚の感想
やはりすごいわ、彼らは……。彼らのアンコール・ピースとしてお馴染み「マンボ」のノリノリの歓喜の爆発に心動かされない人はいないだろう。ヒナステラの弦楽四重奏曲などは、演奏の内容も録音の少なさからも第一級。

一方、最後に収録されたベートーヴェンの交響曲第7番終楽章は、彼らのデビューCDであり、後の更なる活躍を知ると精緻とは言えない部分があり、若気の至りと評価されてしまうかもしれない。しかし、疾走する中から凝縮され生み出されるものは、それまでの西洋の流れからは生まれなかっただろう新しい熱さと勢いの萌芽が聴こえ、何気に一番感動的。そういった意味で単にベスト盤に終わらない通して聴く価値がある1枚。
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ファウスト(ヴァイオリン) シューマン:ヴァイオリン協奏曲、ピアノ三重奏曲第3番

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■レコード会社からのオススメコメント
ファウスト(Vn)、ケラス(Vc)、メルニコフ(Pf)といういまや世界が認める存在となった三人による、シューマン・プロジェクトが始動します。シューマンの協奏曲3曲+ピアノ三重奏曲3曲のレコーディングをするというプロジェクトです。第1弾は、ヴァイオリン協奏曲を中心に据えたプログラム。オケとソロ楽器の素晴らしいバランスで作品に対する既成概念を払拭するような、新しいシューマン像が完成しました。

■ガイド大塚の感想
ファウストらしくひたむきに美音で美しい一輪の花を次々に咲かせていくような印象。だが、やはり圧巻はトリオ。この3人の音楽的センスの良さ・一致は図抜けている。メルニコフの素材の美味しさがそもそも光るフォルテピアノに絡むファウストとケラスの豊かな絡み方は心の隙間にも届き極上の響きで満たしてくれる。極上。


パユ(フルート) フランス革命時代のフルート協奏曲集

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■レコード会社からのオススメコメント
ベルリン・フィルの首席フルートエマニュエル・パユが「もっとも革新的で、美しいメロディをもつ」として4曲を選んで録音したもの。フランス宮廷のため、また、革命戦争後の1795年に設立されたパリ音楽院においても続いていたフルート作品の中から、音楽史的にみても貴重な作品の録音で、「フランス革命」時期に焦点をあてて発掘し、フルートのための曲が多く書かれたバロック後期から古典派にかかる作曲家たちの作品です。

■ガイド大塚の感想
1曲目冒頭から生きの良いオーケストラの音に「これは!」と思わされるが、そう、指揮はイル・ジャルディーノで知られたアントニーニなのだ。納得。パユについては今更何も言い足すことのない見事さ。華麗な技術と音楽性で忘れられてきた曲を生き生きと甦らせている。
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