イギリス/イギリスのグルメ・レストラン

ビールは時代遅れ?3分でわかるイギリス最新パブ事情(2ページ目)

イギリスと言えばパブ文化。ご当地にはパブ・クローリングという言葉がありますが、これは「パブをハシゴする!」という意味。イギリス人と飲めば3軒、4軒と店を変えて飲み続けることが当たり前です。そんなこともあってか「イギリス人ってビールが大好きなんですよね」とよく聞かれますが、最近では少し事情が異なるようです…。観光の参考に、最新パブ事情をお届けします。

川合 亮平

執筆者:川合 亮平

イギリスガイド

通じない!日本語の「サイダー」

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イギリスのホームパーティーにて……


ある日ガイドがイギリスでイギリス人のホーム・パーティーに招かれたとき、

Would you like beer or cider?(ビールにする?それともサイダー?)

と聞かれたことがありました。アルコールを飲む気分ではなかったので、

Cider, please(サイダーください)

と答えて、出された「サイダー」を一口飲んでビックリしたことを覚えています。

「わっ、お酒だ!」と。

イギリス英語でCider(サイダー)といえば、炭酸のリンゴ酒、別名「シードル」とも言われるものなのですね。ガイドはそれを知りませんでした。ちなみに、日本語のサイダー(炭酸飲料)のことは、Fizzy Drink(フィジー・ドリンク)といいます。結果的に、アルコールを飲む気分ではなかったのですが、サイダーが美味しくて、つい飲み過ぎました(笑)このようにサイダーは、ビールと同じようにイギリス人の間ではあたりまえのように飲まれている飲みもの。ビールは苦手だけれでも、サイダーなら大丈夫!という人も少なくありません。家の冷蔵庫に必ず常備している、といった家庭も珍しくはなく、スーパーでも1£ぐらいで売っていてカンタンに手に入ります。

飲みやすい「サイダー」をオーダーしてみよう!

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とにかく美味しい!本場イギリス産のストロングボウは世界売上トップクラスのサイダー


イギリスでは、サイダーを含む、炭酸の果実酒は一般的に女性が好むアルコール飲料とされています。甘くて飲みやすのがその理由です。もちろん、男性がオーダーしても全然良いのですけどね(笑)

その他、パブでオーダーできる(またはスーパーで購入できる)イギリスでポピュラーな炭酸果実酒は以下の通りです。
  • ペリー(Perry):別名ペアサイダー(Pear Cider)。洋梨の果汁を発酵させたお酒。英国では数世紀に渡ってポピュラーな飲み物。特に人気がある地域としては、グロスタシャー州、ヘレフォードシャー州、ウスターシャー州です。
  • フーチ(Hooch): 炭酸果実酒の有名な銘柄。1990年代中盤に市場に大量に出回り、一時消費量がぐんと減ったのですが、数年前からパブ・酒店などに再導入されているようです。数種類の味があり、レモンが一番ポピュラー。
サイダーをはじめ、上記のような、炭酸の果実酒の事を、総称して「アルコポップ(Alcopop)」とよぶこともあります。ちなみに、イギリスのパブでオーダーする飲み物の単位といえば、そのままボトルで飲まない限りは、パイント、またはハーフパイントが主流です。ビールも、サイダーも一般的にはパイントで提供されるのですが、1パイントの量は473ml。(ハーフパイントはその半分)。日本でビールを飲む時に登場する500mlの“中ジョッキ”が量の目安になると思います。
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