病院でファーストピアスを開けて、さて次はどんなピアスをつけようかな?と楽しみは膨らみますが……少し待ってください。耳たぶを貫通したトンネルの中は、穴を空けてすぐの場合、実は傷口がむき出しの状態なのです。ここから数週間かけてトンネル内が皮膚で覆われ、ピアスホールが完成していきます。

そのため、しっかりとしたトンネルが出来るまでの間はトラブルが起きやすく、また一旦トラブルが起きると将来にわたって問題が起きやすくなってしまうので注意が必要です。今回は安定したピアスホールを作るための自宅ケアと、正しいピアス選び方・付け方についてお伝えしたいと思います。

ファーストピアスの自宅ケア方法

  1. 穴を開けた後は6週間以上(就寝時も)ピアスを外さない
  2. 不必要に触らない
  3. 1日1回、ピアス軸を前後などに動かしながら、シャワーで洗う
  4. 消毒液は使用しない

耳たぶの厚さなどにより個人差はありますが、ピアッシングしてからピアス穴が完成するまで、概ね1~2ヶ月かかります。この間にファーストピアスを外してしまうと、すぐにピアス穴がとじてしまいます。ピアストラブルの既往がある人や耳たぶの厚みが6ミリ以上ある人は特に注意して、低刺激性ピアスを選び、8週間程度はつけ続けることが好ましいと思います。

先に述べた通りピアス穴を開けて間もない頃は、トンネル内はキズがむき出しの状態である為、より早く皮膚で覆われ安定したピアス穴にすることが大切になります。最初に安定したピアス穴が完成すると、後々のピアストラブルのリスクを大きく減らすことが出来ます(「細菌感染・耳垂裂など病院で治療すべきピアストラブル」参照)。1日1回の洗浄時以外は、ピアスに触らない様にして下さい。最も多いトラブルは、触り過ぎによる刺激で赤く腫れるトラブルです。

洗髪後にシャワーで流します

洗髪後にシャワーで流します


ケアの方法ですが、毎日洗髪の後、耳をシャワーですすいでピアス周囲を洗います。ピアスを軽く前後に動かしたり、軸を半~1回転させて下さい。ピアスを動かすことで癒着を防ぎます。消毒は必要ありません。最新の医療では、キズは消毒せずよく洗った方が治りが良いという考えが主流であり、手術のあとでも消毒液の使用は短期間かまたは使用しないのが普通です。むしろ消毒液によるかぶれも少なくありません。医師の指示が特別ない限りは消毒はせず、洗うことで清潔を保ちましょう。手もしっかり洗ってからケアをするようにして下さいね。

ファーストピアスのあとで、耳たぶが赤く腫れたり痛み出るようであれば、まずこの方法でよく洗い、数日しても改善しない場合はピアスを開けてもらった病院などを受診して下さい。

初めてのピアス選び・セカンドピアスの選び方

ピアス穴が完成した後、初めてアクセサリーのピアス(セカンドピアス)を購入することになります。それにあたって、注意点をいくつか挙げさせて頂きます。

セカンドピアスの選び方1

セカンドピアスの選び方1

セカンドピアスの選び方2

セカンドピアスの選び方2


  • 材質の良いものを選びましょう。金属の質の悪いピアスはかぶれの原因になります
  • 軸が太く長いものを選びましょう。特に耳たぶの厚みが6ミリ以上ある方は軸の短いピアスはトラブルのもとです
  • フックタイプ、チェーンタイプなどのピアスは、ピアス穴が安定する1年以降にしましょう
  • 極端にヘッド小さいのピアスは皮膚に埋まりやすいのでさけましょう
  • 重いピアスや振り子の様に揺れるピアスは穴が伸びたり、裂けたりすることがあるのでさけましょう。一度伸びた穴は手術以外の方法では戻せません

最初のうちは、一番シンプルなスタッドピアス又はキャッチピアスなどと呼ばれる、ポスト(軸)がストレートで、ポストの後ろをキャッチ(留め具)を使用して固定するタイプのピアスが好ましいです。

ピアスの付け方の注意点

ピアス穴が落ち着き、安定するまでには1年くらいかかります。それまではピアス穴が狭くなり易いので、1週間以上ピアスを外したままにしないでください。
慣れないうちは、ピアスの装着は鏡を見ながらゆっくり慎重に行って下さい。出かける直前など慌てた状態での装着はピアス穴を傷つけ易いので避けましょう。その際、キャッチ(留め具)で耳たぶを締め付けない様に余裕を持たせて下さい。もし耳たぶにしこりや出血などが続くようであれば、病院受診をお勧めします。


■参考文献
Martin ES et al. Caring for pierced ears: tips from dermatologists. American Academy of Dermatology. 2014 Oct 7.
https://www.aad.org/stories-and-news/news-releases/caring-for-pierced-ears-tips-from-dermatologists