体の余分な熱をとってくれる「仙草ゼリー入りの豆乳」
仙草入りの豆乳は、曲名にちなんでなのか、通称「マイケルジャクソン」と呼ばれている。値段は約3リンギ(約100円)。中国系の屋台で提供している
常夏の国マレーシア。気温は毎日30度近くになるので、ときに夏バテしてしまうことも。そんなときに地元の人が好んで飲むのが、この黒と白のドリンク。黒は仙草ゼリーで、白は豆乳です。仙草ゼリーには、体の熱を下げ、滋養強壮に効果があると言われています。味はほろ苦く、本来黒蜜や蜂蜜などの甘いシロップをかけて食べるものなので、もちろん豆乳も甘いシロップで味つけ。この甘さと苦みのコンビネーションが絶妙です。極太のストローで仙草ゼリーをちゅるっとすすれば、清涼感もたっぷり!
美肌に効果あり! 白きくらげ入りの「トンスイ」
トンスイ、約3リンギ(約100円)。いろんな種類があり、好きな具のものを選ぶ。中国系の屋台に行き、冷蔵庫があったら、その中をチェック。白きくらげ入りのトンスイは、たいてい冷えた状態で販売されている
漢字で「糖水」と書いて、トンスイと読みます。マレーシア版の冷たいおしるこで、甘い砂糖水に様々な具が入った中国系のデザートです。このトンスイの具としてポピュラーなのが、白キクラゲ、ナツメヤシ、クコの実といった漢方でおなじみの食材。とくに白キクラゲは、食物繊維が豊富で、肌に潤いをもたらす保水力もあるとか。そのため、美容に関心の高いマレーシア人女性に人気です。つるっとした食感にハマってしまいます。
苦いのが効きそう! 漢方デザートの定番「亀ゼリー」
亀ゼリー、7リンギ(約230円)。香港発の亀ゼリーの専門店「海天堂」、「恭和堂」が人気
日本でも最近、美肌効果のある漢方デザートとして見かけるようになった亀ゼリー。マレーシアでも大変人気です。いったい何が亀?と思われるかもしれませんが、このゼリー、亀のお腹の板の部分を煎じて作られた粉末が入っていて、滋養強壮に抜群の効果あり。さらに亀以外にも数種の漢方を煎じたエキスが入っているので、解毒、代謝アップ、血液サラサラ効果、疲労回復、美肌効果など効能が多数。実際、3日間食べ続けた友人が、いつもよりお肌にハリが出た~と喜んでいました。このままだとかなり苦いので、シロップをたっぷりかけてどうぞ。
ジャングルの奥深くで採取する天然の精力剤「トンカットアリ」
Cap: トンカット入りのティー、50リンギ(1650円/15ティーパック入り)。チャイナタウンにあるセントラルマーケットの漢方店で販売
最後に紹介するのは、マレーシア産の天然ハーブです。ボルネオ島の生い茂るジャングルの奥深くにしか生息しておらず、大変貴重な植物「トンカットアリ」。根っこを煎じて使用するので、マレーシア版の高麗人参ともいわれています。滋養強壮、パワー補給。そして、名古屋名物の鰻パイならぬ、夜に効果を発揮するといわれていて、男性からの熱~い支持があります。マレーシアの先住民であるオランアスリの知恵から生まれた“医食”。最近では、トンカットアリ入りの珈琲がスーパーで購入できます。
このように、マレーシアには医食同源の料理がたくさん。それも味にもこだわったおいしい料理ばかりです。マレーシアで、体も心も元気になる旅をして下さい。