オオタニワタリ
島に自生しているオオタニワタリも大切な食料のひとつ。新芽の部分を食します (C)OCVB
ニガナ
ンジャナとも呼ばれるニガナは、海岸や砂浜の近くに植生する、ほどよい苦味が特徴のキク科の葉野菜。正式な和名はホソバワダン。ビタミンAやビタミンC、カルシウム、カリウムなどのミネラルを豊富に含み、葉を煎じて飲むと解熱効果があると言われています。整腸作用にも優れ、琉球王朝時代から、薬草として風邪の予防などにも使われてきた野菜です。苦味があるので、豆腐やピーナッツバターで白和えにすると食べやすくて美味です。サクナ
「長命草」の名でも知られるサクナは、沖縄諸島の多く分布しているセリ科の野菜で、古くから万病に効くとして知られています。カロチン、ビタミンC、カリウムやカルシウム、鉄分などを多く含む非常に栄養価の高い野菜で、根から葉まで、民間療法では咳や喘息、肝機能やリウマチの改善、動脈硬化の予防に用いられています。山羊汁や魚汁に臭み消しに使ったり、刺身のツマとして食されています。シマナー
沖縄ではからし菜をシマナーと呼び、家庭料理にしばしば登場する一般的な葉野菜です。カルシウム、ビタミン類、鉄分などのミネラルを多く含み、皮膚や粘膜を正常に維持するのに役立つとされています。シマナーを塩漬けしたものがチキナーで、豆腐やツナ缶と一緒に炒めて食べるのがポピュラー。ハンダマ
ハンダマとは水前寺菜という葉の表は緑、裏は赤紫色をした野菜のこと。アジアから中国を経て日本へ伝わってきたとされ、沖縄では古くから栽培されています。ビタミンB2、ビタミンA、鉄分、マグネシムなどを多く含み、滋養強壮、疲労回復に効果があるとされ、また「血の葉」として貧血に効くとも言われています。生で食べるとシャキシャキ、加熱するとぬめりがでるのが特徴。ターンム
水田で栽培される里芋を大きくしたような芋、田芋のことを沖縄ではターンムと呼び、水田の中で次々と小芋を増やすことから、子孫繁栄をもたらす縁起物として欠かせない食材です。独特の風味があって美味しく、市場で蒸されたものが売られています。ターンムと茎の部分であるムジ、豚肉、椎茸などを煮て練り上げた「ドゥルワカシー」は、沖縄のお祝い料理を代表する一品。今回ご紹介した野菜の中で知っている野菜、食べたことがある野菜はいくつあったでしょうか? 市場まで行かなくても、道の駅や村の特産品コーナーには、必ず地産の野菜が山盛りになって並び、宅急便で自宅に配達してもらうこともできるので、立ち寄ってみるといいかもしれません。また、最近は新鮮な果物や野菜、地産の食材などが並ぶ朝市を開催するホテルも増えているので、宿泊しているホテルで開催されていたらぜひ覗いてみてください。
※沖縄の野菜や果物の中には、一部本土に持ち帰ることができないものもありますので、ご注意ください。
参考:植物防疫所ホームページ