沖縄の観光・旅行/沖縄のグルメ

沖縄の島野菜~お土産にもおすすめの島の恵み

太陽の恵みをいっぱいに浴びて育った沖縄の島野菜は、色も形も、本州で見かけるものとはちょっと違い、とても個性的。旅の楽しみには、その土地の食材をいただくことあありますが、沖縄旅行では普段目にすることのない個性豊かな島の野菜たちをたくさんいただくチャンスです! ということで、今回は南の島らしい、滋味豊かな島野菜の魅力をご初回しましょう。

小林 繭

執筆者:小林 繭

沖縄ガイド

島の恵みをいただく! 沖縄の島野菜

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太陽の恵みをいっぱいに受けて育った沖縄の島野菜 (C)OCVB


沖縄に限らずですが、旅をしていると、地元の食材が並ぶ市場やマルシェには思わず足が向いてしまいます。季節の野菜や果物、旬の食材がずらりと並ぶ光景は見ているだけでも楽しいもの。沖縄には、初めて名前を聞く食材も多く、地産コーナーには南国らしい果物や野菜であふれています。

沖縄の言葉で食べもののことは「クスイモン」といいますが、これは食事とは病気をなおす薬であるという、中国の医食同源の考えが基にあり、実際、沖縄の昔ながらの食文化は実に先人の知恵にあふれたもの。滋味豊かな島の食材を余すところなく上手に使っています。

食の安全に関心を持つ人が増える中、長寿のイメージが強い沖縄の島ご飯文化には以前にも増して注目が高まっています。沖縄に旅行に行って、レストランや食堂で初めて目にする島の食材に興味を覚える人も少なくありません。

ということで、今回は、沖縄の食材の中でも、特に島野菜に焦点を当ててお話ししたいと思います。


島にんじん 

普通のにんじんよりも細長いのが特徴の島にんじん。長さは30~40cmもあるので、一見にんじんというよりゴボウのよう。カロチンやビタミンAが豊富で、体力増進や眼睛疲労の予防によいと、古くから滋養食として食されてきました。東洋系の品種である島にんじんは17世紀にシルクロード、中国を経て伝わってきたと言われています。沖縄本島中部にある津堅島はこの島にんじんの産地として知られ、キャロットアイランドの名でも親しまれています。

沖縄の言葉で島にんじんは「チデークニ」。「デークニ」は大根のことなので、「チ」は黄色の意味なので、黄色い大根というわけです。

島らっきょう

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お酒のつまみにピッタリ!の島らっきょう。刻んでチャーハンに入れたり、炒めたりしも美味!

沖縄の居酒屋の定番メニュー、島らっきょう。強烈な匂いがクセになる野菜です。本土で見るものと比べて小ぶりなのは、可食部分が大きくなる前に収穫しているから。匂いの元にもなっているアリシンを多く含み、殺菌効果、利尿、発汗、整腸作用があると言われています。このアリシンは薬効成分で、島らっきょうは古くから薬用植物として広く利用されている野菜です。塩漬けにしたり、てんぷらにしていただくのが美味。

紅芋

沖縄のスイーツフレーバーの定番として一番に思い浮かぶのが紅芋。紅芋タルトや紅芋アイスクリームなど、ほっこりとした甘さが魅惑の島野菜で、スイーツはもちろんのことてんぷらやコロッケにしてもとっても美味。読谷村の名産品としても知られています。紅芋の紫色は抗酸化作用と美容効果が高いとして知られる成分、アントシアニンによるもの。食物繊維も豊富なので、便秘や高コレステロール、大腸がんの予防によいと言われています。


ゴーヤー

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独特の苦味が特徴のゴーヤー。油との相性がよく、ポークやツナと一緒に炒めるのが沖縄の定番です (C)OCVB

沖縄を代表する野菜といえばゴーヤー! 全国的にもおなじみの独特の苦味が特徴の野菜です。元々ゴーヤーは気温が20度以上ないと生育しない野菜で、暑さの厳しい沖縄の夏にも耐えられる、沖縄の人々にとって貴重な夏野菜です。ビタミンC、たんぱく質やカロチンを豊富に含み、ゴーヤーに含まれるビタミンは加熱してもほとんど減少しないので、夏バテ防止効果にはゴーヤーチャンプルが効果的。コレステロールを下げる働きや、胃腸の働きを整える効果もある健康野菜です。

パパイヤ

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沖縄でパパイヤといえば青いパパイヤ。サラダでいただいたり、炒めていただいたり、家庭料理の定番野菜として登場します。

パパイヤというとフルーツのイメージですが、沖縄ではパパイヤはれっきとした野菜。東南アジアの人々がそうするように、熟す前の青い状態でいただくのです。抗酸化作用に優れ、整腸作用や便秘解消などの効果があると言われています。沖縄では昔から産後の体力回復を促し、母乳の出をよくする食材として出産後の女性に適した野菜としても知られています。細切りにしたパパイヤを炒めた「パパイヤシリシリ」は沖縄の家庭料理を代表する一品です。

ナーベラー

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水分たっぷりでトロリとした食感が特徴のナーベラーは味噌との相性抜群! (C)OCVB

沖縄の言葉でナーベラーはへちまのこと。ゴーヤーと並ぶ沖縄の夏野菜で、江戸時代ころ中国から伝わってきたと言われています。食用のへちまはトロッとした食感で、ちょっとナスに似ています。水分を非常に多く含み、ビタミンやカリウムなどのミネラルが豊富。利尿作用や高血圧の予防効果に優れている野菜です。味噌と一緒に炒め煮した「ナベーラーンブシ」が最も一般的な食べ方です。

次のページではさらに珍しい島野菜を紹介します。
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