株式戦略マル秘レポート/藤村哲也の「次のお宝株を探せ!」

ファーストリテイリングの成長は続くのか?

2014年9月以降、ファーストリテイリングの株価は徐々に下値を切り上げ、2014年12月には一時46325円まで上昇し、直近2年の高値を抜きました。(2013年5月高値44400円、2013年12月高値45350円) 日経平均寄与度が日本株の中で最も高いファーストリテイリングは日本株の象徴であり、このまま第二弾のアベノミクス相場の牽引役として上昇相場が続くのでしょうか?

藤村 哲也

執筆者:藤村 哲也

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ファーストリテイリングの株価はどうなる?

ユニクロの成長は続く?

ユニクロの成長は続く?

2014年9月以降、ファーストリテイリング<9983>の株価は徐々に下値を切り上げ、2014年12月には一時46325円まで上昇し、直近2年の高値を抜きました。(2013年5月高値44400円、2013年12月高値45350円)

日経平均寄与度が日本株の中で最も高いファーストリテイリングは日本株の象徴であり、このまま第二弾のアベノミクス相場の牽引役として上昇相場が続くのでしょうか?

2014年9月からの上昇要因

昨年のこの時期は、テニスの錦織圭選手が全米オープンの男子シングルスで日本人として96年ぶりに準決勝進出、日本人初の決勝進出という快挙を成し遂げ、そのスポンサーであるユニクロにも注目が集まりました。

店舗で販売しているテニスウェアが売切れ状態になるなど、かなりの宣伝効果があったのではないでしょうか。

2015年1月8日に発表された2015年8月期の第1四半期決算でも、国内ユニクロ事業は既存店売り上げ+7.5%、売上総利益率も2.4pt改善し、営業利益511億円(前年同期比+21.3%)と好調に推移しています。

これに加え、海外ユニクロ事業も米国が厳しいものの中国や韓国などのアジアが牽引し営業利益243億円(前年同期比+57.2%)と好調に推移しており、今後の進捗が期待されます。

今後の注目点

特に中国・韓国ではユニクロのブランド認知度が高まっており、更なる業績向上が期待されます。

一方、第1四半期で減益となった米国ユニクロ事業の収益が改善するのか、国内ユニクロ事業に基調変化がないかなどを見ていくことが大事です。

外国人投資家の売買動向にも注目

日本の株式市場は外国人投資家の売買シェアが60%を超えています。そのため、外国人投資家の売買動向によって相場が大きく動きます。

実際、2013年はアベノミクスによる脱デフレ期待を背景に海外資金が大量に流入し、外国人投資家の買い越し額は15兆円と過去最高を記録しました。年間で日経平均株価が56%上昇し、ファーストリテイリングの株価も2倍近くに上昇しました。

逆に、2014年は外国人投資家の日本株買いの勢いが衰え、年間の買い越し額は8,526億円に大きく減少しました。年間で日経平均株価は7%の上昇、ファーストリテイリングの株価も1.4%の上昇に留まりました。

そして、2015年は2月の第1週まで売り越し基調だった外国人投資家が、2月の第2週以降買い越しに転じており、日経平均株価も昨年来高値を更新してきました。
このまま外国人投資家の買い越し基調が続き、日経平均株価が一段高の展開になれば、ファーストリテイリングは第二弾のアベノミクス相場の牽引役になるかも知れませんね。

日経平均寄与度が大きいため注意も必要

ファーストリテイリングの日経平均株価への寄与率は10%強です。つまり、ファーストリテイリング1社の値動きだけで、日経平均株価に10%分の影響を与えるということです。

ファーストリテイリングを含めた寄与度の高い上位10社の寄与率合計はなんと33%に達します。わずか10銘柄を売り買いするだけで、日経平均株価の3分の1の値動きはコントロールできてしまう、これが今の日本株の現実です。

そのため、SQの前後は先物主導で株価が乱高下しやすくなります。

最低買い付け単位が400万円以上の値嵩株のため、1日の値動きで数十万円も損してしまったということが起こり得るため注意が必要です。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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