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朝ドラヒロイン同士の遭遇(前):村岡花子の年下の友も(2ページ目)

連続テレビ小説、朝ドラはフィクションなので、それぞれ別の世界でつながりはありません。しかし実在の人物がモデルの場合、現実の世界でお互いに出会ったことがあるかもしれません。実際に会った例や、会った可能性を調べてみました。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

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おせいさん

NHK大阪制作の方でキーになるのが『芋たこなんきん』の原作・モデルで、秋野暢子が主演した『おはようさん』(1975)原作の田辺聖子。活動範囲が広く、いろんな人に会っていそうです。

まず『カーネーション』のモデル・小篠綾子。小篠綾子の著書『ファッション・好きやねん』内の「おせいちゃんは岸和田にほれてくれたやろか」という企画で、田辺聖子と会っていることが確認できます。

続いて男性主役の『心はいつもラムネ色』のモデルは、上方漫才の父と呼ばれる漫才作家・秋田實。田辺聖子とは共に「十月会」というサロンのメンバーであり、また読売テレビ主催の「上方お笑い大賞」の第一回でも審査員として名を連ねています。

それから『てるてる家族』。モデルは原作小説を書いたなかにし礼夫人で、元歌手の石田ゆり。なかにし礼が『長崎ぶらぶら節』で直木賞を受賞した際の選考委員の一人が田辺聖子でした。授賞式に夫婦同伴で来ていれば、対面している可能性もあります。

またなかにし礼はコシノジュンコと古くからの飲み友達なので、コシノ洋装店でだんじり見物をしている可能性もあります。コシノ三姉妹の交友範囲からして、だんじり見物にはもっといろいろな人が来ているかもしれません。

『マッサン』以前のNHK大阪制作朝ドラでモデルがいるのは、あと『うず潮』の林芙美子。田辺聖子のデビューは林芙美子没後なので直接の接点はなさそうですが、随筆「続 田辺聖子の古典まんだら」で林芙美子を取り上げています。

 

同じマンガ家だけど

マンガ家、正確にいうとマンガ家の家族がモデルなのは、長谷川町子の姉がモデルとなった『マー姉ちゃん』と、水木しげるの妻がモデルの『ゲゲゲの女房』。

職業は同じでほぼ同年代ですが、新聞連載がメインの長谷川町子と貸本から少年マンガ誌の水木しげるではあまり接点がなさそう。

共通点は『サザエさん』と『ゲゲゲの鬼太郎』が両方ともフジテレビ系の人気アニメだということですが。



前編はここまで、後編では自らモデルになったあの脚本家を中心に考えます。

ガイド記事「朝ドラヒロイン同士の遭遇(後):自分自身を見た女優


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