6:偶然すぎて気になる
「なに!」電話は最悪のタイミングでかかってきます。デート中とか子どもの運動会に行こうとした矢先です。そしてプライベートの問題が勃発するのですが、そこを振り切り主人公は現場に向かいます。また、時効直前に証拠が見つかったり、現場百回で発見があったり、偶然は偶然を呼び、ドラマをうまい具合に終わらせてくれます。偶然に強運を感じます。
プレゼンの終盤で探していた資料が偶然見つかり(ライバルが隠していたとか)、商談が決まることもドラマのなかでは日常です。『半沢直樹』や『花咲舞が黙ってない』では、毎週超難題に直面し、毎週危機一髪で奇跡が起こり、難題をクリアしていましたし、『ルーズヴェルト・ゲーム』では危機一髪で奇跡が起こり試合に勝ち続けました。
一方、危機一髪が終わってから到着するパトカーも多く、それも偶然の一つと言えそうです。パトカーが主人公より先に到着しないおかげでハラハラドキドキのクライマックスが成立するのですが、もう少し早く到着していれば、こんなにリスクを負うことはなかったのにと悔やまれることもあります。そしてそのパトカーのタイミング悪し(ドラマ的によし)が毎度毎度だと、なんらかの見直しが必要なんじゃないかと気になります。
7.年齢がいろいろと気になる
『ストロベリーナイト』で竹内結子の母親を19歳年上の手塚理美が演じ、若いお母さんなんだなと思いつつ、竹内結子演じる姫川玲子は30歳なので、あぁそうかと納得していました。しかし、設定は一般的なはずなのに画面では、ちびっ子や小学生のお母さんが、かなりのご年配で戸惑うことがあります。また夫婦でも、設定は一般的なはずなのに、見た目が若いご主人、明らかに大きな年齢差を想像させる奥様という時も、いろいろ気になり心配になります。生まれたばかりの赤ちゃんがえらく大きすぎたり、すでに首が据わっていたりすることもあります。赤ちゃんと言えば『残念な夫。』。主人公の椿野陽一(玉木宏)の抱っこひものなかの赤ちゃんが服を着ているだけでまったく動かなくて(服だけの気配…)、それが気になって物語が頭に入ってきませんでした。
現実とかけ離れ、ドラマの世界はドラマの描き方を更新しないままのことがあります。それはそれで面白い要素となる場合もありますが、やはり視聴者にとっては共感に相反するものを生んでしまう要素となってしまうことも少なくありません。新しいテーマ、新しいスタイルを期待し応援したいと思います。