一般的な外装材はサイディング。窯業系、金属系などがある
炭のような色、マットな仕上げが独特の高級感を醸し出す。親水機能により本体表面の汚れが落ちやすくなる防汚機能、防藻・防カビ機能を持つ。 [ガーディナルSmart AT-WALL15PZシリーズ「セキボクPZ」の施工例(色:セキボクブラックP)] 旭トステム外装
その中でも、商品バリエーションが多く主流となっているのが窯業系サイディング。各メーカーからさまざまなデザインや特徴を持たせたタイプが揃っているので、好みや予算に合わせて選ぶことが可能な建材商品です。
窯業系サイディングとは、セメントなどを主原料とした基材を用いたもの
光触媒のパワーにより汚れを分解、汚れを雨水が洗い流してくれる。[ネオロック・光セラ16 ニューレイヤーレリーフ QFマーチ チタン ホワイト] ケイミュー株式会社
商品的な厚みは、14、15、 16、18、21ミリなどが揃っており、表面デザインは、厚くなるほど彫りが深く表情を感じることができるでしょう。
窯業系サイディングの特徴
スタイリッシュな印象に仕上がるシャープなラインのボーダー柄。 [AT-WALL15Fシリーズ ファインアクシス16] 旭トステム外装
- 硬質で密度が高いため、耐震性や防耐火性、遮音性などに優れている
- 工場生産のため品質が均一なこと、ボルトや釘、ネジで下地の合板に取り付けるなど、施工性しやすく工期を短縮できること
- リフォームでも取り入れやすいこと
- 商品的なバリエーションが豊富で、価格帯の幅も広く、予算や好みに合わせて選ぶことが可能なこと
窯業系サイディングの性能やデザイン傾向
汚れが雨水を洗い流し、パワーコートが色あせや日焼けを抑える。[ネオロック・親水16 ニュースリムストーン MWハイドグレー]
ケイミュー株式会社
最近の商品の傾向は、表面の塗装などに工夫を施して、汚れにくく、メンテナンスを楽にしたタイプが多くみられます。メーカーごとに、特徴は異なりますが、たとえば、紫外線の影響を防ぎ、色褪せや日焼けなどを抑え耐候性を高める塗装、汚れを防ぐために、光触媒塗装などを施したり、親水性のコーティングを用いるといった商品も提案されています。
また、外壁についた汚れなどを雨水で洗い流すことができるなどの機能、太陽光を反射させることで屋内への熱の侵入を軽減する遮熱機能を持つ商品も。これらの機能を持ついくつかの塗装を組み合わせることで、より性能を高めたタイプもみられますし、15年、20年、30年といった塗膜保証を設定した商品も増えてきています。
また、専用の部材を使用するなどで、サイディングの継ぎ目に 充填するシーリングを目立たなくした商品も見られます。壁面がすっきりと仕上がり、目地の汚れや耐久性を高めることが可能でしょう。
■デザイン・カラーバリエーション
杉材の風合いを持つデザイン。セラミックコートが紫外線から着色層を守り、色あせや日焼けを抑える。 [ネオロック・光セラ16 セフィロウッドグラデーション塗装 ガーデン チタン オーク] ケイミュー株式会社
選ぶ際には、外観デザインをトータルに検討することが重要ですが、石積調であれば、重厚で落ち着きのある雰囲気がでるでしょうし、レンガやタイルは洋風な住宅に馴染みやすいでしょう。ナチュラルな雰囲気を出すことができる木目調、ボーダー調であれば、シンプルでモダンなデザインに仕上がります。
サイディングは保証期間やメンテナンスを考慮して選びたい
細かなストライプ、ランダムなトーンの色が魅力。塗膜30年保証品。 [ガーディナル(AT-WALL18VZ)シリーズ「ニューグレイスタイルVZ」の施工例(色:GRホワイトF)] 旭トステム外装
窯業系のサイディングは、商品によって表面塗装が異なるので、メンテナンスの際にも、既存の商品に適した塗装やシーリングの補修がポイント。塗装(塗料など)の種類などで、塗り替えの時期が異なりますし、メーカーや商品によっても違いがあります。一般的には、色あせや汚れ、塗装面に触れた時に白い粉が付くような時は再塗装の検討を。シーリングの亀裂や剥離などがみられた場合には、シーリング打ち替えなども必要です。
窯業系サイディングといっても、メーカーや商品によって、その性能はさまざまなので、選ぶ際には、メンテナンスや保証も含め、事前に確認をすること。メンテナンス・補修の費用など、ランニングコストにも配慮して、選ぶことが大切です。
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