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J1リーグの2015年移籍動向をチェック!(2ページ目)

3月7日の開幕に向けて、J1リーグの18チームが続々と始動している。それぞれのクラブの新戦力をチェックしよう。

戸塚 啓

執筆者:戸塚 啓

日本代表・Jリーグガイド

ガンバ、アントラーズ、レイソルらACL参加チームも手堅い補強

リーグ覇者として新シーズンに挑むガンバ大阪は、ベガルタ仙台から赤嶺真吾(31歳)を獲得した。

最前線で存在感を示すこのストライカーは、ポストプレーとヘディングに定評がある。昨シーズンのベストイレブンに輝いたパトリック(27歳)と宇佐美貴史(22歳)に赤嶺が加わり、リンス(27歳)がスーパーサブを務める前線は、ACLとの並行日程にも耐え得るものと言えそうだ。

浦和、G大阪とともにACLに出場する鹿島アントラーズは、ファン・ソッコ(25歳)と高崎寛之(28歳)を獲得した。

韓国代表として2012年のロンドン五輪、2014年のブラジルW杯に出場したファンは、右サイドを中心としたディフェンスのプレーヤーだ。右サイドバックには日本代表経験もある西大伍(27歳)がいるものの、最終ラインを広くカバーできる存在である。

高崎は188センチの長身を誇り、昨シーズンは徳島ヴォルティスで7ゴールをマークした。J2へ降格したチームでは孤軍奮闘と言っていいもので、名門の鹿島でどこまで結果を残せるか注目される。

リーグ4位でACLにプレーオフから参加する柏レイソル
は、2011年以来の復帰となる大津祐樹(24歳)を迎え入れた。ボルシアMG(ドイツ)、VVVフェンロ(オランダ)で経験を積んだアタッカーは、思い切りの良い仕掛けとシュート力を持ち味とする。ロンドン五輪での活躍が輝きを失いつつあるだけに、古巣復帰でリスタートを期す。Jリーグでインパクトを記せば、2013年以来の日本代表入りも見えてくるだろう。


バランス重視の川崎F、得点源を補強するFC東京とグランパス

昨シーズンのJ1で6位に終わった川崎フロンターレは、バランスの良い補強でチーム力を底上げした。

ベガルタ仙台から移籍した角田誠(31歳)は、センターバックとボランチに対応する。攻撃的なスタイルのチームに、守備の安定感をもたらすことだろう。

前線では船山貴之(27歳)と杉本健勇(22歳)が、攻撃に新たな可能性をもたらす。船山は昨シーズンまで在籍した松本山雅FCで、3シーズン連続2ケタ得点を記録した。とりわけ昨シーズンは自己最多の19ゴールを叩き出し、チームのJ1昇格に寄与した。

セレッソ大阪の下部組織で育った杉本は、チームのJ2降格で新天地を求めた。若年層から日本代表に選ばれてきた長身ストライカーは、ロンドン五輪にも出場している。潜在能力は高い。

川崎Fのアタッカー陣には、2年連続得点王の大久保嘉人(32歳)、1月のアジアカップに招集された日本代表の小林悠(27歳)、ブラジル人のレナト(26歳)がいる。既存の戦力に船山、杉本を加えた陣容を、どのように機能させるのか。風間八宏監督(53歳)の手腕が注目される。

川崎Fと“多摩川クラシコ”を争うFC東京は、元日本代表フォワードの前田遼一(33歳)を獲得した。磐田ひと筋で15シーズンにわたりプレーしてきた彼は、J1リーグ歴代5位の137ゴールをマークしている。J2でプレーした昨シーズンも17得点をあげており、決定力に陰りはない。頼りになるストライカーを、FC東京は手に入れた。

新たな得点源の補強は、名古屋グランパスにも共通する。スロベニア人ストライカーのミリヴォイエ・ノヴァコヴィッチ(35歳)が、チームの一員となったのだ。2013年は大宮アルディージャで12点、14年は清水エスパルスで13点を記録したベテランは、前線からの守備やチームを鼓舞する姿勢などでも貢献度を示す。世代交代が進む名古屋の支えとなりそうだ。

主な移籍はこれぐらいだが、Jリーグの選手登録締め切りにはまだ時間がある。キャンプでの仕上がり具合を確認しながら、新たな補強に乗り出すチームもありそうだ。

>>現時点で所属クラブが決定していない有力選手も

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