主婦もびっくり!0.1円の節約
佐賀県出身、大阪大学卒業後、メーカーの調達部門に配属される。調達・購買、原価企画を担当。バイヤーとして担当したのは200社以上。コスト削減、原価、仕入れ等の専門家としてテレビ、ラジオ等でも活躍。
坂口孝則先生:そうですね、「賃貸と持ち家」とか「共済と保険」とか。
――今回は、バトルトークではありません。先生の出された本「4ステップでできる!レシート超活用術」を是非紹介したいと思って!
坂口先生:お~、初めてですね。
――バトルの相手で仲が悪いと思われるといけないので、とりあえず乾杯!
先生、テレビでは「物流コンサルタント」とか「バイヤー」と紹介されていますが、実際はどんなお仕事なんですか?まだ知られていないスイーツを仕入れてデパートで売る!みたいな?
坂口先生:スイーツは調達しません。バイヤーというのは、製造業の会社なら、鉄や半導体から、オフィス家具、コピー用紙まで何でも仕入れるのが仕事。今は、電力会社やエンジニアリングメーカー、中小企業のコスト削減のコンサルタントをしています。
――企業の節約、御意見番ですね。どんな節約術なんですか?
坂口先生:下請けの会社に発注する工事の見積りは適切かチェックしたり、コピー用紙1枚単位から、秒単位のコスト削減までしたり。
――秒単位?
坂口先生:取引先の工場でひとつの工程をするのに、何秒かかるか計って、取引先に0.1円値引いてもらいます。
――0.1円!企業努力とよく言いますが、本当に涙ぐましい努力。先生の節約術で、だいたい年間どれくらい節約になるんでしょうか?
坂口先生:大企業から中小企業も合わせると、4億円くらいですね。
ながめるだけで20万円貯まります
――億単位の節約は、緻密に計算されて導き出すんでしょうか?坂口先生:5割ロジック、5割経験です。つまり、半分は計算で、後の半分はバタフライ効果みたいな将来予測出来ない部分は経験です。北京で蝶がはばたくとニューヨークで大嵐になるみたいなものは、複雑な統計や計算で考えてもわかりませんから。
――だからタイムカードの置き場所だけで6250万円も節約できちゃうんですね。すごいな~。億単位の節約家から見て、一般家庭の節約はいかがですか?
坂口先生:ご家庭では企業のような0.1円単位の節約より、努力しなくても貯まる方法がいいと思います。
――みんな大好きですよ、努力しないでお金を貯める!
坂口先生:スティーブン・コヴィーの「7つの習慣」という大ベストセラーがあります。この本で言うところの「無意識のうちに」節約するようになっている習慣をつくる事が大事です。がまんやつらいことは長続きしませんから。
――同感です。「お金持ち名古屋人八つの習慣」という本にも書きましたが、名古屋人は、貯めるのがあたり前だと思っているから、節約もあたり前なんですね。だから貯まるのもあたり前。
坂口先生:社宅に住んでいる間にお金を貯めて、マンションをキャッシュで買う名古屋人の話がすごかったなあ。
――ありがとうございます。実家暮らしが多いので、結婚までに1000万円貯める女の子もいるんですよ。でも、そういう習慣がない人に先生は「レシートをながめなさい!」と。
坂口先生:ながめるだけでいい。20万円は、貯まります。
――ここ、本日ポイントですよ、みなさん。試験に出ます(笑)。「レシートをながめるだけで20万円貯まる!」。ちょっとワイドショーっぽい響きですね。
坂口先生:ホントに、僕もやってますから。まず一ヶ月のレシートを財布に入れるだけでもパンパンになって、「こんなにも買った」「お金が減った」を実感できます。
――「こんなに買っている」と思うと、心のストッパーが効きやすいんですよね。
坂口先生:紙に貼るか、並べてながめるだけでもいいです。仕分けもする必要なし。
――本当にこんな簡単でいいんでしょうか?ワクワクするような、思わず貯めたくなる「目標」とかいらないんでしょうか?
坂口先生:いりません!みんな「お金じゃないよ」なんて言いながら、お金のことがこれだけ気になるわけだから、すでにモチベーションは誰でも潜在的にあると思うわけです。それで、十分。
――そう言えば、坂口先生の「モチベーションで仕事は出来ない」って本にも、モチベーションなんかいらんのだ、ただ淡々と仕事をするのみ!って書いてあったっけ。
間違った節約術とは?