競技はクローズドでの“タイム計測”
偶然にも、彼女の愛馬と同じ、黒のカリフォルニアに続いてのスタートとなった。「前のクルマ、友人夫婦です。優しく追っかけてってくださいね」。なるほど、フェラーリオーナーならみんなよく知っている、と。そうでしょう、そうでしょう。「思ったより、乗り心地は悪くないんですね。むしろいいかも」。でしょう? そこが最新ランボルギーニの見どころのひとつ。変速ショックもほとんどないし、ストラーダモードなら、音も静か。「あれ、これって爆音しないんでしたっけ? 」
しますよ、します。慌ててスポーツモードに。とたんにギアは一段落ちで、背後からの唸り声のボリュウムがイッキにあがった。
グォーオオーン、ヴァキヴァキバキバキィ。
グウォォォオーン、ヴァキヴァキバキバキィ。
加速したあとにパッとアクセルをオフにすると、盛大な疑似バックファイア音が聞こえる。これはもう、ミニクーパーからポルシェ911まで、スポーツモデルでは当たり前の装備で、燃料をちょっと垂らして爆発させるという仕組み。ウラカンでは、スポーツモードで“垂らし”が入るのだ。
「うわ~、これはすごい音ですね。とっても品がない感じですよ~」。いや、爆音が聞きたいってアナタが言うから……。
彼女のナビは、まぁ、上出来。というか、走り慣れた都内の道なので、迷いようがなかったというのがホントのところだけれど、ここでヤル気を失ってもらっちゃ、後が困る。せいぜい、M姫の名ナビっぷりを誉め称えておく。
神田明神では、神前結婚式の最中に“乱入”。気を取り直して(どっちがやねん! )、一路、埼玉自動車大学校を目指した。
スタートは、クルマではなく“人”。決められた秒数を正確に刻むという練習を兼ねたPC競技だ。スタート後は、同じことをクルマで行なう。ドライバーとナビ(と計測器)のコンビネーションが問われる。写真は、あたりの笑いを取りながら競技する、クラシックラリー界でも巨匠・堺正章さん
埼玉大学校の構内路を使って連続PCが行なわれた。本来は、ラリーコンピューターか、せめてカウントダウン機能付きのストップウォッチを複数個用意して参加しなければならないが、急造コンビにはそんな贅沢な装備などない。スマホのストップウォッチ機能を“駆使”して挑んだが……。まぁ、結果はこの際、どうでもいい。M姫にとって初のラリー競技ナビである。その経験が大事。
ランチを挟んで、もう一度PC競技、ということだったので、午後はドライバーとナビをチェンジしてみることに。ウラテーマを忘れちゃいけない! そう、宗旨替え……。