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ラップ口座を活用した資産運用の方法

金融機関で目にする「ラップ口座」とは何でしょうか?今回はラップ口座を資産運用で活用する方法についてお教えします。

市川 雄一郎

執筆者:市川 雄一郎

証券会社・ネット証券会社ガイド

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ラップ口座とは

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大きな資金をラップ口座・SMAで運用する人も増えている

資産運用を行う上で、取引金融機関に資産運用・管理を一任する口座をラップ口座(ラップ・アカウント)と言います。ラップとは、「包む」という意味があり、ラップ口座はまさに資産を包括する口座ということになります。その歴史は1970年代にアメリカで始まったとされます。手数料はラップ口座全体の資産残高により決定されます。(金融機関ごとに異なります)

ラップ口座の運用額は比較的大きな資金による最低額が設けられていることから、主に富裕層向けの口座といわれています。投資者は金融機関と投資一任契約を結び、運用の一切を契約金融機関に任せます。口座名も様々ですが、ラップ口座の一部に、さらに高額な運用を一任するSMA(Separately Managed Account:セパレートリー・マネジメント・アカウント)と呼ばれている口座があります。

以下、ラップ口座・SMAについて比較を見ていくことします。

ラップ口座・SMA比較

ラップ口座の最低運用資金は金融機関により異なりますが、最低300万円程度からで、SMAになると1000万円以上、3000万円以上、1億円以上、3億円以上など、金融機関によって一任額が異なります。主なラップ口座・SMAは次の通りです。

〇主要証券会社のラップ口座と最低運用額
野村證券:野村ファンドラップ (500万円以上)
大和証券:大和ファンドラップ (500万円以上)
SMBC日興証券:日興ファンドラップ (300万円以上)

〇主な金融機関のSMA名と最低運用額

野村證券:野村SMA (3億円以上)
大和証券:大和SMA (1億円以上)
SMBC日興証券:SMAグローバルポート (1000万円以上)
三井住友信託銀行:三井住友信託SMA (3000万円以上)
三菱UFJ信託銀行:プライベートアカウント (5000万円以上)

運用資金がある程度多い資産家向けの口座であることがわかります。資産残高に応じて年間手数料がかかるほか、投資顧問契約により一定の利益に対して手数料がかかるのが一般的です。

そこでもっと一般向けにラップ口座をやっていないのかを調べてみると、SBI証券が次のようなサービスが開始されています。

SBI証券のラップ口座‐My-ラップ

富裕層向けでなかなかラップ口座に手が出せない、投資顧問料のコスト面がネックである、ネットで完結できる利便性が欲しいという投資者向けに、SBI証券では「My-ラップ」というラップ口座を設けています。富裕層向けラップ口座のエッセンスを取り入れながら効率的な運用を目指すというのがコンセプトにあります。

特徴は、投資顧問料がかからない、投資額は1万円から、積立なら何と500円から始められるという庶民派ラップ口座です。My-ラップの運用コースには、「積極型」と「安定型」とあります。運用は株式投資と債券投資で、積極型はその割合を7:3、安定型は3:7で運用されます。投資者の運用リスクを個々で選択することができるので、自分に合った投資方法を選択できます。

また、My-ラップは少額投資が可能なことから、NISA(少額投資非課税制度)を利用することも可能ですので、これからより注目度が増すのではないでしょうか。

ラップ口座・SMAはどんな人に向いている!?

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富裕層向けサービスのエッセンを享受する口座もある

1000万円未満の運用資金はあるが、個人で個別に商品選んだりするのが少し億劫である方はラップ口座を、1000万円以上をプロに任せて運用したい方がSMAの利用を考えてみるのもいいのではないかと思います。

また、今はそれほど運用資金がないので、手数料を抑えつつ富裕層向けに似たサービスを享受したい投資者には、SBI証券の「My-ラップ」などの活用をするのもおすすめです。ここにあげたものは一例ですので、取引している金融機関にラップ口座・SMAがあるかなどを確認し、自分の希望にかなう運用を心掛けてみてください。

意外といろいろなサービスが見つかりますよ。

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