複数単元株投資法とは何か?
株式市場に上場している株式は銘柄ごとに最低投資単位が決まっており、1株単位で取引出来る銘柄もあれば、100株単位や1000株単位で取引が行われている銘柄など様々です。この最低投資単位が単元株であり、株主として議決権を行使できる必要最低限の株式数です。そして、銘柄ごとの取引単位は日経新聞の証券欄にも表記してあり、銘柄名の横に表示されている記号で確認することが出来ます。例えば、「A」と表記されていれば100株単位、「B」は1株単位、「無印」は1000株単位です。この単元株を複数銘柄購入する取引手法が複数単元株投資法です。例えば、A銘柄を1株、B銘柄を100株、C銘柄を1000株と最低単位ずつ分散して購入する投資方法です。
複数単元株投資法のメリット
☆分散投資によるリスク軽減複数銘柄を最低株数ずつ分散投資することで、リスクを分散させることが出来ます。例えば、2銘柄を最低単位ずつ購入し1銘柄が下落した場合、もう1銘柄が上昇していればトータルでは利益が出るなど。
☆株主優待でも有利
株主優待制度を採用している企業は、大半が最低投資単位の保有者に優待を付与しています。そのため、自分が利用したい株主優待制度を採用している企業を複数社、最低投資単位で購入すれば様々な優待を受けることが出来ます。
例えば、よく食事に出かける方であればワタミとサイゼリア2銘柄に100株(最低投資単位)ずつ投資することで、2つの優待を受けることが出来ます。サイゼリアでは2000円相当の品が、ワタミは500円の優待券が12枚もらえます。(2014年3月現在)
複数単元株投資法のデメリット
複数単元株投資法はリスクを分散するため、1銘柄あたりの投資金額が少なくなります。そのため、ハイリターンを狙うには不向きな投資手法といえましょう。一方、1銘柄に集中投資した場合は株価が大きく上昇すれば利益も大きくなります。そのかわり、銘柄選択を誤った場合は損失も大きくなるハイリスク・ハイリターンの投資となります。複数単元株投資法の活用方法・注意点
複数単元株投資法は基本的に分散投資することによってリスクを軽減させるため、同程度の金額で投資することが理想です。例えば、A銘柄が100万円でB銘柄が10万円の投資金額であれば、A銘柄の上昇・下落による影響が大きくなりますので、分散投資によるリスクの軽減効果が低くなります。また、リスク軽減という観点から業種や業態も分散させることが望ましいと言えましょう。例えば、自動車株を複数購入しても、同業種のため株価の値動きが比較的同一方向に動く可能性が高いからです。
複数単元株投資法は、上述したようなメリットとデメリットを理解した上で利用することが重要ではないでしょうか。