お得なランチは売り切れ御免!
今回伺ったのはランチ。私はハンバーグとエビクリームコロッケのセットをオーダーしました。注文してから作るハンバーグは、肉の味がギュッと凝縮。一般的なハンバーグはつなぎが多く、口にするとスカスカな感じがしますが、ここのハンバーグは違います。やや粗めに挽いたミンチは肉々しい味で、しっかりとした弾力があります。ナイフを入れると、ジュワッと溢れる肉汁。それが広がらないよう、切ったハンバーグを使って、肉汁とソースをからめ取る。それを口にした時の幸せといったら……言葉では言い尽くせないほどです。
エビクリームコロッケは、食べてすぐ、ホワイトソースをいかに丁寧に作っているかがわかります。粉っぽさとは無縁。緻密に折り重なった味の層が、衣に包まれ、油で揚げることによって、繊細ながらも、濃厚な味を織り成します。具のエビもたっぷり。破片ではなく、エビの存在をしっかりと感じられる大きさです。
箸休めは、皿に添えてあるもやしのサラダ。カレーの風味とビネガーがきいていて、少し食べると口がさっぱりします。当たり前のように皿の上にのっていますが、このコンビネーションもまた、長年かけて生み出されたものなのです。
ランチにつくスープもまた美味。色々な野菜の味、旨味が一つにまとまり、複雑で奥行きのある味を醸しています。スープは季節によって内容が変化。夏のビシワーズは超限定なので、一度は食べたいところ。
昭和が香る正統派オムライス
夫がオーダーしたのはオムライス。洋食屋の定番メニューといえばオムライスですよね。ビフテキの店ならではのオムライスは、具にお肉がたっぷり。
炒めた玉ねぎの甘味とジューシーな肉の旨味があいまって、おいしさのあまり、食べる速度もアップします。卵はカフェご飯にありがちのとろとろタイプではなく、しっかり焼いたもの。実は私、こちらのタイプのオムライスが好きなんです。幼い頃、両親と一緒に洋食屋で食べたオムライスを思い出すというのもあるのかな? 古き良き時代のオムライスは潔さと、凛々しさをも感じさせてくれる味です。
オムライスに添えられたサラダは、野菜の切り方一つ見ても、いかに手間がかかっているかがわかります。手間をかけていることをアピールせずとも、自然と客が気づいてしまう。私はそんなところに好感を抱きます。