増税の前と後で消費はどう変わった?
総務省の家計調査の中に「消費水準指数」というものがあります。これは、消費支出の額から世帯人数の変化や物価変動による影響を除いて指数化したもので、生活水準をみる指標とされています。こちらも2010年が基準(100)となっています。こちらを用いて、消費税の増税前後に消費にどのような変化があったのかをみていきます。また、過去に増税をした2回(初めて消費税が導入された1989年、消費税が3%から5%に引き上げられた1997年)とも比較をしてみましょう。
グラフを見ると、増税の直前にはどの回も「駆け込み消費」があったことが分かります。しかし、その後の消費の落ち込みは過去の2回と比べて著しく低くなっています。前年の同月と比べると▲7.8%の減少率となっており、これは東日本大震災の時の▲8.1%に次ぐ減少率です。その後、夏のボーナス時にも消費は伸び悩みました。また今回は、増税前の消費も低迷していたことが分かります。
みなさんの家計はいかがですか?財布の紐はまだまだ固いでしょうか。
続いては、増税後の家計支出の変化を具体的に見ていきます。