蓄財術ではなく「散財術」を伝授する

世の中のファイナンシャルプランナーの多くは「蓄財術」をあなたに教えてくれます。お金を貯めるヒントを教えてくれるのはうれしいのですが、ときには苦しいと思える努力を求めることもあります。

発想の逆転、マネーハックを標榜する本連載では「蓄財術」ならぬ「散財術」を考えてみたいと思います。

いつもは「貯めなさい」「節約しなさい」とあなたを説得するはずのファイナンシャルプランナーがお金の専門家として「散財の賢く正しいやりかた」を教えてみようというわけです。

ここではひとまず「高額の出費」を散財と定義します。何週間分の生活費に相当するような、あるいは1カ月以上の給料に相当するような大きな出費を賢くやるにはどうすればいいのでしょうか。

散財ルール1 「散財した金額以上のストレス解消を意識する」

散財の大原則は、散財した以上はその金額に見合った、できればそれ以上のストレス解消をすることです。満足度の獲得といってもいいでしょう。

いつもは使わない金額を投じるわけですから失敗はしてはいけません。使っただけの楽しみや喜び、感動をもらいたいところです。

そのためには散財こそまじめに考える必要があります。なんとなく札束をばらまくようなことはしてはいけないのです。

「感動」というのはなかなかお金に変えられないものですが、金額を高くすれば感動が多くなるとは限りません。3000円のコンサートチケットでも、大好きなアーチストならお値段以上の感動があります。あるいは「ガマンしてお金を貯めて買うとうれしい」ということも感動が高まる方法のひとつです。

自分なりに満足度を高め、ストレスを大きく解消できるお金の使い方を考え、散財してみましょう。散財こそ、楽しく行うのです。

散財ルール2  「衝動買いはしない。衝動買いは散財としては下策」

散財するとき、衝動買いはやめましょう。店頭で一目惚れするなどどんなに気に入ったものであっても、一度はお店を出てスタバ等で一呼吸おきます。しばらく再考してもなお欲しいと確信ができればそれはムダづかいにならない可能性が高まります

逆にいえばお店の人は即決してもらうほうがいいので、あなたを褒めますし(よくお似合いですよー)、割引をしてくれたりします(今ならポイントが○%ですよ)。しかしこれに応じない方が「散財で失敗しない」方法なのです。

衝動買いでよくあるのは「舞い上がった気分にお金を支払う」状態です。家に帰って冷静になってみると、それほどうれしくない買い物をしてしまった場合、店員に褒められて見送られる数分に対して散財をしてしまったことになります。

価格.comやAmazonでは欲しいものをリスト化しておく機能があります。価格の変動なども表示されますので値下がり時期をチェックするにも便利です。即決の衝動買いをすることはやめ、まずは買いたいものリストを作ってみましょう。一瞬の判断で衝動買いをするのは賢い散財ではない、と心得てください。