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2014年ドラマベスト5:同門対決を分けたのは戦争

年末恒例企画、今年のドラマベスト5。勧善懲悪、不倫、難病などならぶ中、トップ争いの決め手は戦争の描き方でした。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

冬ドラマも続々と最終回を迎えています。恒例のベスト5を選びながら、今年のドラマを振り返ってみましょう。


5位『三匹のおっさん』

深夜のドラマ24枠は今年も『なぞの転校生』『リバース・エッジ 大川端探偵社』『アオイホノオ』と好調のテレビ東京。それに対して早い時間帯は低視聴率で話題になった『鈴木先生』など苦戦していました。そんな中『三匹のおっさん』がついに平均視聴率10%台とテレビ東京ドラマとしては記録的高視聴率をマーク。
『フリーター、家を買う。』や『空飛ぶ広報室』などもドラマ化されて好評な有川浩原作のおもしろさに加えて、北大路欣也、泉谷しげる、志賀廣太郎の三人が演じるおっさんたちもキャラ立ちしていました。

正義の味方ものは変身ヒーローも含めて「正義」の根拠が重要になってきます。相手が明らかな悪ならともかく小悪党レベルを公権力を持ってない普通の人が懲らしめていいのか?ヘタするとヘイトスピーチとかやり過ぎの環境団体とかと同じになってしまいます。
『三匹のおっさん』おもしろくはあるけどそこはどうなの?と思っていたら最終回にやり過ぎの「ニセ三匹のおっさん」を出して彼らを懲らしめることでうまくクリアしました。

『三匹のおっさん』2015年に続編放送も決定しています。

 

4位『坂道の家』

今年は『昼顔』や『花子とアン』で白蓮事件が取り上げられたことなどで不倫ドラマが話題になりました。そんな中、不倫ドラマでも単発の松本清張スペシャル『坂道の家』を選びました。

ポイントは「エロさ」。扇情的なものじゃなく心の奥底を表現するために人間の生の姿も描くのに必要なエロです。それにしてもいまどきのコンプライアンスにうるさい地上波番組としては異例にエロかった。自主規制は同じだろうから、主演の尾野真千子の演技や演出などドラマの作り方によるものでしょう。

メインスタッフは演出・元よみうりテレビの鶴橋康夫、脚本・池端俊策。二人は80年代にあった2時間ドラマ「木曜ゴールデンドラマ」枠で数々の名作を生み出したコンビ。以前と変わらない味を見せてベテラン健在です。

ちなみに木曜ゴールデンドラマ枠を放送していた木曜21~22時台、現在の日本テレビ系では『秘密のケンミンSHOW』と『ダウンタウンDX』。二つのよみうりテレビ制作番組が並んでおり、名残をとどめています。

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