平均金額70万9283円、前年比4.6%増
2014冬ボーナス、支給額はいくら?平均データとランキングをチェック
労務行政研究所が調査した「東証第1部上場企業の2014年年末賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」からみてみましょう。この調査は、東証第1部上場企業206社を対象に、「夏冬型」の年間協定ですでに決定している、2014年年末賞与・一時金の妥結水準を調査・集計したものです。
東証第1部上場企業206社を対象にしたボーナス調査結果。製造業が前年比5.8%増平均73万3792円と好調。全体の平均を押し上げている(出典:労務行政研究所「東証第1部上場企業の2014年年末賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」)
製造は好調。前年比5.8%増の73万3792円
製造業と非製造業と大きくわけてみると、製造業は前年比5.8%増 73万3792円と好調です。対して非製造業は、前年比0.4%減の61万9045円。製造業が全体の平均を押し上げた形になっていますね。金額も製造業と非製造業の平均金額は10万円以上も差がついています。もう少し詳しい産業別の状況はどのようになっているのでしょうか?
産業別、金額トップは自動車で93万3193円
東証第1部上場企業206社を対象にしたボーナス調査結果。産業別の平均妥結金額を金額の順番に並べかえたもの。(出典:労務行政研究所「東証第1部上場企業の2014年年末賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」)※クリックで拡大
鉄鋼は前年比16.4%アップの9万5000円増
上昇率のトップは、鉄鋼の前年比16.4%アップの67万6958円。2013年冬の実績が58万1667円と不調でした。実は、昨年の同じ調査では、鉄鋼は前年比12.5%ダウンと大きく下げていたのです。2012年冬の実績は64万5000円でした。2年前の水準を少し上回ったというところです。鉄鋼も自動車や建設が好況でその影響を受けているようです。今後は、円安で原材料費の高騰が心配されるところですが、なんとかこの水準を保って欲しいものです。
商業が不調。前年比1.3%ダウンの49万6530円
平均金額が一番低かったのが商業の49万6530円。前年比1.3%減で2013年冬の実績は50万円を超えていたのに、この冬は40万円台となってしまいました。商業は個人消費に大きく影響される産業です。消費税増税により家計の財布は厳しさをましています。このようにボーナスが多少アップしたとはいえ、社会保障や税金の負担は大きくなるばかり。ボーナスのほうも厳しい結果となりました。
以上は東証一部上場の大企業を対象とした調査結果です。次のページでは、東京都が調査した結果をもとに、中小企業も含めた詳しい業種の状況をみてみましょう。