事例で検証~受給資格期間

家族それぞれの加入期間を確認してみましょう

家族それぞれの加入期間を確認してみましょう

それでは、事例を使って受給資格期間を満たしているかどうか、どうすれば満たすことができるのかをみていきましょう。

【事例】スズキケンイチさんは昭和30年4月生まれの55歳の会社員です。奥さんのヨウコさんは昭和34年4月生まれの51歳、専業主婦です。ケンイチさんの長女ユイさんは昭和60年4月生まれの25歳です。大学卒業後は正社員として働いていましたが、今年3月末に会社都合で離職し、現在は就職活動中です。

スズキさん一家の年金加入歴は次の通りになります。

●ケンイチさん
大学時代は国民年金未加入。大学卒業後は現在の会社に就職し、厚生年金に加入。現在に至る。
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●ヨウコさん
短大時代は国民年金未加入。短大卒業後、ケンイチさんが勤務する会社に就職し、厚生年金に加入。24歳でケンイチさんと結婚し退職して専業主婦になるが、国民年金は未加入。昭和61年4月からは第3号被保険者になる。なお、退職時に脱退手当金は受給していない。
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●ユイさん
大学時代は保険料の学生納付特例を利用。就職後は厚生年金に加入していたが、離職により資格を喪失。現在は国民年金未加入。
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ケンイチさんは厚生年金の加入期間が25年を超えているので、すでに受給資格期間を満たしています。ヨウコさんは会社員時代の厚生年金加入期間と昭和61年4月以降の第3号被保険者期間を合計すると、保険料納付済期間が25年を超えるので受給資格期間を満たしています。もし、会社を辞めて厚生年金の被保険者資格を喪失するときに、脱退手当金を受給していた場合でも、その期間がカラ期間になるので受給資格期間は満たすことができます。

ユイさんは現在25歳なので受給資格期間を満たすことはできませんが、就職活動中の現在、国民年金に未加入であることは大きなリスクにつながる可能性があります。公的年金は老齢だけでなく、障害や死亡についても年金を支給する機能があります。ユイさんのように若い世代の人でも障害や死亡に至る可能性がゼロではありません。もし、ユイさんが国民年金に加入しない間に障害の状態になっても、年金に未加入で保険料を滞納していると障害年金が支給されない可能性があります。ユイさんは失業中なので、保険料の免除を受けることができる場合があります。

通常の保険料免除の審査は世帯全体の収入(免除を受けたい年の前年の年収)で決定しますが、世帯に失業者がいる場合は失業者本人の収入を除いた年収で決定します。ユイさんの場合はケンイチさんの年収のみで保険料免除が審査されます。保険料が免除された期間は受給資格期間に算入されるので、確認してみるとよいでしょう。また、障害の状態になった場合でも障害年金を受給することができます。

ユイさんのように失業中ではないけれど、フリーターやパートで働いている人も勤務時間が短いために厚生年金に加入できず、また保険料の負担が困難な場合があります。 フリーターやパートなど非正規雇用で厚生年金に加入できない場合、第1号被保険者として国民年金に加入しますが、30歳未満なら若年者の保険料猶予を利用することができます。保険料猶予は本人の収入(結婚している場合は配偶者の収入と合算)が一定額以下ならば、家族に収入があっても利用することができます。受給資格期間に算入することができ、猶予期間中の障害や死亡には年金も支給されるので、こちらも活用するとよいでしょう。

就職活動中は、仕事を探すことが生活の中心になるのは仕方のないことですが、年金の手続きを行わず未加入のままでいると老齢年金だけでなく、障害や死亡の年金受給ができないリスクがあります。「35歳」までに年金が加入期間を必ずチェックし、未加入期間がなくなるよう、手続きしておきましょう。

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