骨パジェット病とは

骨パジェット病とは限局した骨の病気です。破骨細胞の機能異常による骨吸収と骨芽細胞の機能異常による骨形成の亢進により、骨微細構造の変化とそれに伴う骨肥大、骨変形が生じ、その部位の骨強度が減少する疾患です。大腿骨、頭蓋骨、脛骨、脊椎、鎖骨など大きな骨に好発します。

大きな骨

体の大きな骨に好発します。


骨パジェット病の頻度・性差・年齢

高齢者に多発します。男性が女性の1.5倍発生します。人種による差が大きく、日本人には珍しいですが、米国人の40歳以上の1%に発生するという報告があります。その他、英国、オーストラリア、ニュージーランドなどにもよくみられる疾患です。


骨パジェット病の症状

骨の痛み、骨の変形、関節炎、神経の圧迫による痛みなどの症状が発生します。


骨パジェット病の診断

■画像診断
X線、CT、MRIなどで骨の形態を調べます。
単純X線像

頭蓋単純X線像。吸収されて円形に抜けている骨がわかります。

単純X線像

単純X線像。時間の変化で骨の厚みが増してきます。強度は低下します。


3DCT

3次元CT像。さらに吸収と骨形成が進行し凹凸な骨が形成されます。


単純X線像。

       下腿単純X線像。


四肢の骨では強度の低下で容易に骨折が発生します。

■採血
血中アルカリフォスファターゼ上昇が所見です。


骨パジェット病の治療法

基本は薬物治療となります。

■薬物治療
  • エルシトニン
    甲状腺ホルモンの作用を持つ薬物で、破骨細胞の作用を抑制し骨形成を促す働きがあります。

    エルシトニン注40mg

    1本1,168円で1日に1回の注射を連続して施行します。副作用はショック、アナフィラキシー様症状、テタニー、喘息発作、肝機能障害、黄疸、発疹、蕁麻疹、顔面潮紅、熱感、胸部圧迫感、動悸、血圧上昇、血圧低下、悪心、嘔吐、下痢、食欲不振、胸やけ、腹痛、口渇、口内炎、腹部膨満感、眩暈、ふらつき、頭痛、投与関節局所の重苦しさなどです。後発薬が複数でており、費用は278円となります。

  • ダイドロネル
    破骨細胞の活性を押さえて疼痛を減らし、骨強度を上昇させる薬です。エルシトニンより強い働きがあります。

    ダイドロネル200mg
    1錠401.7円で1日に1回の内服を連続して6ヶ月間施行します。副作用は消化性潰瘍、肝機能障害、黄疸、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇、顎骨壊死・顎骨骨髄炎、大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折、腹部不快感、下痢・軟便、嘔気、嘔吐、腹痛、食欲不振、消化不良、便秘、口内炎、胃炎、口渇、発疹、そう痒、蕁麻疹、血管浮腫、BUN上昇、クレアチニン上昇、頭痛、眩暈・ふらつき、骨痛、関節痛、筋肉痛などです。後発薬はありません。

  • アクトネル
    ダイドロネルと同じ作用で、破骨細胞の活性を押さえて疼痛を減らし、骨強度を上昇させる薬です。

    アクトネル17.5mg
    1錠679.8円で1日に1回の内服を連続して8週間施行します。副作用は消化性潰瘍、肝機能障害、黄疸、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇、顎骨壊死・顎骨骨髄炎、大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折、腹部不快感、下痢・軟便、嘔気、嘔吐、腹痛、食欲不振、消化不良、便秘、口内炎、胃炎、口渇、発疹、そう痒、蕁麻疹、血管浮腫、BUN上昇、クレアチニン上昇、頭痛、眩暈・ふらつき、骨痛、関節痛、筋肉痛などです。後発薬は複数あり、1錠315.9円と378円です。

■手術
強度の弱くなった部位で骨折が発生した場合手術が必要となることがあります。膝、脊椎など部位により手術方法が全く異なりますので、部位に応じた手術方法を選択します。

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