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サッカー日本代表の“ベテラン招集”は是か非か?

11月のテストマッチで日本代表に復帰したベテランたちが、それぞれの所属クラブで好調さをアピールしている。W杯後の世代交代を望む世論は根強いが、経験豊富な選手に頼るのは日本代表だけなのか。来年1月のアジアカップで対戦するライバルの事情を探った。

戸塚 啓

執筆者:戸塚 啓

日本代表・Jリーグガイド

ベテランを呼び戻したアギーレの意図

世代交代か、それとも実績か。ベテラン招集の是非を考える。

世代交代か、それとも結果か。ベテラン招集の是非を考える。

日本代表を率いるハビエル・アギーレ監督は、2014年11月のテストマッチで遠藤保仁(34歳、ガンバ大阪)、今野泰幸(31歳、ガンバ大阪)、長谷部誠(30歳、フランクフルト/ドイツ)を起用。ブラジルW杯に出場した彼らは、その実力を改めて証明した。

その一方で、アギーレ監督の選考に対する拒否反応もくすぶる。彼らベテランの実力に疑いの余地はないが、4年後のロシアW杯へ向けて世代交代を進めていくべきとの視点である。

遠藤と今野が所属するガンバ大阪は、ナビスコカップで7年ぶりの優勝を飾り、天皇杯でも決勝進出を果たした。J1リーグでも首位の浦和レッズに、勝点2差と肉薄している。国内3大タイトルを独占するかもしれないチームで、彼らは強烈な存在感を放っている。

移籍1年目のフランクフルトでプレーする長谷部も、ここまで消化したリーグ戦全試合に先発している。プレータイムはチームで2番目の多さだ。豊富な運動量とリーダーシップはフランクフルトに欠かせず、キャリアの円熟期を迎えていると言っていい。

アギーレ監督が彼らを呼び寄せた背景には、所属クラブでの好調さに加え、来年1月にアジアカップが開催されるからだろう。

アジアカップで優勝したチームは、2017年のコンフェデレーションズカップに出場する権利を得る。翌年のW杯を開催するロシアがホスト国を務め、プレW杯の意味合いを持つ大会は、世界の強豪国と対戦できる貴重な舞台だ。

過去にはフランス、ブラジル、イタリアなどと激突し、チームの現在地をはかる機会となった。4年前の2011年大会に続いてアジアの覇権をつかむために、アギーレ監督は経験者の力を必要としたのである。

>>では、ライバル国におけるベテラン招集の状況とは

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