スイスの絶景日の出スポット、マッターホルンの朝焼け
朝焼けに染まるマッターホルンは絶好の被写体
マッターホルンの麓の村はツェルマット。ガソリン車乗り入れ禁止の静かな山岳リゾート地です。マッターホルンはツェルマットの西側に位置するため、日の出とともに山が真っ赤に染まる朝焼けが見事。地元ではドイツ語で「モルゲンロート」と呼ばれています。
夜明け前の暗闇に包まれたツェルマットの村。日の出が近づき、空が白み始めるとカメラを構えた観光客が、マッターホルンが見える撮影ポイントに三々五々、集まってきます。早朝まだ周囲は暗闇に包まれる中、一条の光がマッターホルンの頂上に当たり、感動の瞬間が訪れます。
頂上を照らしていた光は、山の下部に向かってどんどん広がり、マッターホルンの東壁と北壁を赤く染めていきます。均整の取れた三角錐の山全体が真っ赤に染まる瞬間は、まさに大自然のスペクタクル。今までどれほど多くの人が、この瞬間を目に焼き付け、シャッターに収めたことでしょう。
シャッターチャンスはほんのわずか
マッターホルンの朝焼けが見事なのは、ほんの15分ほど。東の空に太陽が昇り、山全体が赤色から黄色に変わるとともに朝焼けが終わります。日の出の時刻は時期によって異なります。目安として6月は早朝5時30分前後、12月は8時前後。寝過ごさないように注意しましょう。同じ朝焼けでも空気中の塵や埃、水蒸気などの関係で、染まり方も日によって微妙に変わります。アマチュアはもちろん、プロの写真家もマッターホルンの朝焼けを題材に数多くの作品を残してきました。
マッターホルンが部屋やベランダから見えるホテルなら、居ながらにして朝焼けを楽しむことができます。ホテルから見えない場合は、ツェルマットの村中でマッターホルンが見えるポイントへ出ることになります。特にツェルマットの村を流れる川にかかる橋が撮影ポイントとして有名。数本の橋がありますが、なるべくマッターホルンに近い位置がより迫力があります。
ゴルナグラートやリッフェルベルグなど、ツェルマットから登山電車やゴンドラで上がった地点に建つ山岳ホテルに泊まるのも良いでしょう。マッターホルンだけではなく、スイス最高峰、モンテローザをはじめとする4000メートル級の名峰が赤く染まる瞬間は圧巻です。
空が白みはじめた後、一筋の光が頂上を照らす
その光は徐々に広がっていく
ほどなく山の半分ほどが赤く染まった状態に
そして山全体が朝日に照らされる
注:
* 早朝は一日の中で最も寒い時間帯なので、夏場でも防寒対策をしっかりして行きましょう。
* 天候に恵まれず、マッターホルンが雲に隠れている場合は朝焼けも見えません。準備を整えた後は、好天を祈りましょう。