ひと昔前の収納計画は持ち物が入りきることが目標
押入れは奥行きが深いので容量が大きくたいていのモノが入る。
そうなった時、便利なのが押入れです。奥行きが深いので容量が大きく、布団をはじめ、たいていのモノは入ります。収納の目的は、各部屋のモノが入りきることにありました。
押入れ用の収納アイテムが売れるワケ
押入れを使いやすくするためには、引き出しセットが必要。
と言うのも、押入れの奥行きは約90cm。布団を仕舞うのにはちょうどいいサイズなのですが、それ以外のモノを収納するとなると、奥行きが深過ぎて使いにくいのです。仕舞ったモノがすぐ行方不明になり、この中のどこかにはあるんだけど……そんな声を聞くこともあります。
とりあえず、家中にある押入れを使いやすい収納にするために、売れているのが押入れ用引き出しセットです。ホームセンターで必ず売っている半透明の樹脂製の引き出しです。皆さんの家にも、1つはあるのではないでしょうか。リフォームの現場でも、押入れを解体する際に、一緒に引き出しセットも捨てて欲しいという依頼がよくありました。
イマドキは押入れを計画に入れない時代?人気はクローゼット
家の中の大型収納は、衣類をしまうための収納がメインに。
特にマンションでは、より高効率な空間活用が求められるため、押入れが全く無い間取りも見かけるようになりました。
代わりに人気がある収納は、クローゼットです。家の中の大型収納は、衣類をしまうための収納がメインになっています。玄関にシューズクローゼットがあるプランも人気です。どちらも共通点は、収納するモノが先にあり、それにあわせて収納を作るという計画方法であることです。
収納からモノへ降りてくる計画方法ではなく、モノからアプローチする
人の暮らしに合わせて収納を作ることで、より快適に暮らせる。
人気の収納、壁面クローゼットやウォークインクローゼット、シューズクローゼットも目的にあわせて作る収納です。まず収納ありき、そこからモノに降りてくるという発想ではなく、モノから収納へアプローチするという発想で計画するようになっています。
これは家の形に合わせて暮らすのではなく、人の暮らしに合わせて家があるという、より快適な暮らしをするための基本の考え方でもあります。
次のページでは、更に進化した最新の収納計画、収納リフォームのプランを考える際の3ステップをご紹介します。