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肉イタリアンの先駆者「カルネヤ」(牛込神楽坂)

肉イタリアンの元祖、 熟成肉を知り尽くした高山シェフが焼き上げるビステッカは業界関係者が認める確かな技術。そして、それを裏付けする豊富な知識と経験値をもつオーナーシェフの店です。

小口 綾子

執筆者:小口 綾子

焼肉ガイド

こちらでご紹介したオーナーシェフ・高山いさ己氏は同店を二番手に任せ、2015年1月に西麻布「カルネヤサノマンズ」を新たにオープンしています。

間違いなく美味しい、本物の熟成肉を食べるならここ「カルネヤ」へ。

今でこそ、熟成肉をうたった店をずいぶんと見かけるようになり、普段そこまで牛肉や外食に興味のない消費者でも言葉にするようになった「熟成肉」ですが、本物、あるいは品質のよい熟成肉を扱うお店は実はそう多くありません。

300日熟成の肉

300日熟成の肉



消費者にとって残念なことに「熟成肉」として流通するにあたり、法律や定義はありません。実際、熟成方法は業者によって様々で、熟成のメカニズムに関してはまだまだ解明されていないことも多く、研究段階にあります。そんな中、確かな品質の熟成肉をつくる業者のひとつに、日本における熟成肉(ドライエイジングビーフ)の先駆者である「さの萬」があります。こちらでつくるドライエイジングビーフはホルスタインという食用としては価値が低いといわれる品種の肉を熟成させることで、付加価値をつけ、価値を与えた肉とも言えます。肉はナッツのような芳醇な香りが漂い、旨味もしっかりと感じられる肉で、私は初めて食べたときからこの肉の虜になりました。こちらの肉は、さの萬が認めたお店にしか卸さないとも言われており、そのなかで同店の高山シェフは絶大なる信頼を受けています。

マルヨシ熟成肉・Lボーン

マルヨシ熟成肉・Lボーン



さの萬の熟成肉の他にも様々な熟成肉を取扱い、新境地を開拓し続けている同店では、熟成の証であるアミノ酸量の数値を研究所で測定してもらっているそうです。基準のない熟成肉に対して、真摯に向き合う姿勢が高山シェフを更に向上させるのでしょう。


初回なら先ずはこれがオススメ。

せっかく同店を訪れたなら、やはり肉尽くしでいって欲しいところ。
日によって扱う肉が変わりますが、先ずはカルパッチョやカルネクルーダを。先日いただいたカルパッチョは300日熟成の肉。これはアミノ酸量がかなり豊富な肉で、歴代食べた肉のなかでも群を抜いた美味しさと印象の強さでした。ねっとり、やわらかな食感も熟成肉特有のものです。

300日熟成肉のカルパッチョ

300日熟成肉のカルパッチョ



そして、同店の定番料理、さの萬の熟成肉を使ったカツレツ。揚げずに焼き上げて仕上げているので食べていても重くならず、軽く味つけされた衣がソースの役割を果たし、肉のナッツ香とあいまって、さの萬の美味しい熟成肉をさらに昇華させたカルネヤ名物といってもいい完成度高い逸品です。もちろんそのままのステーキで、熟成肉そのものを味わうのもよいでしょう。サイズは人数に合わせて調整できるので、他のお料理との兼ね合いで、スタッフに相談してみてくださいね。ここで一点、よく見ていただきたいのが、写真にあるマルヨシの熟成肉Lボーンステーキの表面にあらわれている気泡。これは熟成が深い明かしと言われています。

カルネクルーダ

カルネクルーダ

マルヨシ熟成肉・Lボーンステーキ

マルヨシ熟成肉・Lボーンステーキ

熟成肉のカツレツ

熟成肉のカツレツ



デザートですが、高山シェフの修行先で提供していたというバジルとパイナップルのソルベは、肉料理を散々食べたあとにはさっぱり、スッキリとした味わいでうってつけです。

バジルとパイナップルのソルベ

バジルとパイナップルのソルベ



人気店なので、予約は一ヶ月前がオススメです。 熟成肉を知り尽くした高山シェフのビステッカを是非体験してみてください。

■カルネヤ
・住所:東京都新宿区南山伏町3-6 市ヶ谷NHビル1F
・TEL:03-5228-3611
・営業時間:
12:00~14:00(L.O)
18:00~21:30(L.O)
・定休日:日曜日
・地図:Yahoo!地図情報
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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