開発されている途中で大変だったことを教えて頂けますか?
最初の試作では、高濃度であるために製造後数日で変色(吸湿性の高い一部の成分の影響)してしまい、簡単には製品化できないことがわかりました。まずは湿度の影響を抑える工夫をし、出来上がった2回目の試作品で保存中も品質が保てるかどうかの試験を行いました。
また、添加物を出来るだけ少なくすることが逆に製剤化には困難になることが多く、製品化するのに約2年かかりました。
そして、サプリメントの湿気や酸素による製品の劣化や影響を最小限におさえるために、1回分ずつのパッケージにしました。
アシストワンの包装とカプセル
製品を発売されて1年経過して、患者さんの反応や成績はいかがですか?
一言で言うなら、「手応えを感じつつある」といったところです。クリニックでは、治療成績が思わしくない方にお勧めしています。先ほどお話したとおり、きちんと検査を行って、ビタミンCやDの血中濃度の低い方、酸化ストレス度の高い方に飲んで頂いております。
また、「1カプセルが小さくて飲みやすい」「単包なので、外出時にかさばらない」など、の製剤としての評価も頂いています。単包であることは、酸化防止という重要な面があるのですが、使用しやすいという利便性もとても好評です。
ただ、皆さんが共通しておっしゃるのは、「尿が黄色くなったが異常でしょうか?」ということです。これは主にビタミン B 群の影響ですが、しっかりと吸収されている証拠なのですね。今まで様々なサプリメントを使用されていた方には、特にアシストワンの使い勝手の良さを実感して頂いている状況です。
今後はさらに詳しい情報を収集するため、いろいろなデータをとっていきたいと考えています。また、大学医学部と連携し、試験も計画しています。
まとめ
今回は千葉最大の高度生殖医療の施設である高橋ウイメンズクリニックがなぜ、サプリメントを開発したのかについて興味を持ち、取材をさせて頂きました。サプリメントは妊娠するという目的もさることながら、その前に栄養素をきちんと補給し、カラダの健康を維持することも大きな目的です。
通常であれば、患者さんが自分なりに考えて飲むというのが多いパターンですが、このようにドクターの検査やカウンセリングがあって、その上で摂取を決定されるというのは非常に安心感があるし、納得度も高いと思われます。
ちなみに高橋先生はサプリメントの本も監修されています。サプリメントについてより詳しく知りたい方はこちらもご覧になられると良いかと思います。
高橋先生、お忙しい中取材に応じて頂き、誠にありがとうございました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
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