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2014年11月のオススメ展覧会・美術展(4ページ目)

日本全国の2014年11月のオススメ展覧会・美術展を紹介。京都国立博物館(京都)の修理完成記念 国宝 鳥獣戯画と高山寺、国立新美術館(六本木)のチューリヒ美術館展、町田市立国際版画美術館(町田)の鬼才の画人 谷中安規展 ―1930年代の夢と現実、LIXIL ギャラリー1(銀座)のジオ・ポンティの世界展、中村屋サロン美術館(新宿)の開館記念特別展を紹介します。

浦島 茂世

執筆者:浦島 茂世

美術館ガイド

色鮮やかなイタリアデザインを堪能
LIXIL ギャラリー1(銀座):建築の皮膚と体温―イタリアモダンデザインの父、ジオ・ポンティの世界― 展

小石形のタイルが埋め込まれた壁面/ホテル・パルコ・デイ・プリンチピ(イタリア、ソレント 1960-1962)のレセプション 撮影:梶原敏英

小石形のタイルが埋め込まれた壁面/ホテル・パルコ・デイ・プリンチピ(イタリア、ソレント 1960-1962)のレセプション 撮影:梶原敏英


ジオ・ポンティ(1891-1979)は、ミラノを拠点に活躍した建築家でありデザイナー。さらには画家でもあり編集者でもあるという、マルチな才能を発揮した人です。その精力的な活動から「イタリアモダンデザインの父」と呼ばれているほど。この展覧会では、幅広く活躍した彼の業績のなかから、建築家としての活動にとくに光をあてていくものです。

ジオ・ポンティは、イタリアの陶磁器メーカー、リチャード・ジノリのアート・ディレクターとして活躍していました。色彩豊かな陶器やカトラリーなどをデザインした経験は、その後建築に携わるときに存分に発揮されていきます。

とくにジオ・ポンティが活躍していたころの近代建築はシンプルさが重視されていました。その表面に質感やぬくもりを与えたい。その願いは、外壁に陶磁器(タイル)を用いることにつながっていきます。

修復後のサン・フランチェスコ教会外観(上)とタイル面のアップ(下) 撮影:梶原敏英

修復後のサン・フランチェスコ教会外観(上)とタイル面のアップ(下) 撮影:梶原敏英



展覧会では、彼が好んで用いた素材である陶磁器(タイル)を中心に展示されています。彼がデザインした小石型のタイルや、1年の試作期間を経て再現したタイルなどのほか、ジノリ時代の陶磁器やかわいらしいファブリックなどを展示しています。

■展覧会DATA
展覧会名称:建築の皮膚と体温―イタリアモダンデザインの父、ジオ・ポンティの世界― 展
会場:LIXILギャラリー(東京) ギャラリー1
会期:2014年9月4日(木) ~ 11月22日(土)
開館時間: 10:00~18:00
休館日:水曜日
Web: http://www1.lixil.co.jp/gallery/



次のページでは中村屋サロン美術館(新宿):開館記念特別展 中村屋サロン ―ここで生まれた、ここから生まれた―を紹介します。

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