歩いてたどれる近代美術の歴史
国立新美術館(六本木):チューリヒ美術館展ー印象派からシュルレアリスムまで
今年は日本とスイスの国交が結ばれて150年になるという、記念すべき年。これを記念した展覧会のひとつが、このチューリヒ美術館展。近代美術のコレクションに定評があるチューリヒ美術館から、とくに厳選された74点の作品が日本にやってきました!展覧会場は、一人の画家に焦点を絞った「巨匠の部屋」と、美術の運動や様式を紹介する「時代の部屋」を交互に通って鑑賞する構成。
第一の部屋であるスイスを代表する画家「セガンティーニの部屋」を抜け、目に飛び込んでくるのがモネの《睡蓮の池、夕暮れ》。夕暮れどきの陽の光によって、微妙に色合いを変えていく睡蓮の池が、縦2m、横6mにわたって描かれた大作です。近くで繊細な色使いをじっくり鑑賞するとともに、全体を見渡せる場所まで少し離れてスケールの大きさも感じてみてください(混雑時はまわりに迷惑がかからないように注意しましょう)。
展覧会にはモネのほかに、セザンヌやピカソ、ダリ、ジャコメッティなど巨匠の作品がずらり。このほかにもホドラーやヴァロットン、クレーなど、スイスゆかりの作家たちの作品群をまとめて見られる貴重な機会です。個人的には、激しい筆致の作品で知られるオスカー・ココシュカの作品をまとまって鑑賞できるのが非常にうれしい!
近現代の美術の歴史を楽しみながら辿れる美術館です。ショップのオリジナルグッズもかわいらしいものがおおいので要チェックです。
■展覧会DATA
展覧会名称:チューリヒ美術館展ー印象派からシュルレアリスムまで
会場:国立新美術館 企画展示室1E
会期:2014年9月25日(木) ~ 12月15日(月)
開館時間: 10:00~18:00
※金曜日は20:00まで開館
※入館は閉館の30分前まで
休館日:火曜日
Web: http://zurich2014-15.jp/
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